中央リハビリテーション部
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中央リハビリテーション部紹介
スタッフはリハ科常勤医師3名、理学療法士21名(内、治療就労両立支援センター1名)、作業療法士8 名、言語聴覚士 3 名で構成されています。
中央リハビリテーション部の特徴は脊髄損傷(脊髄障害)のリハビリです。脊髄の障害を神経学的評価に基づき障害のレベルに合わせてリハビリを進めます。
1000m2 の開放感と抜群の採光量を誇る訓練室や屋外歩行訓練場での基本動作、応用歩行訓練など日常生活に必要なリハビリを行い患者さんの退院に向けての支援に取り組んでいます。
令和3年度の主な疾患は、外傷性脊髄損傷(33 件)、運動器疾患・外傷(810 件)、脳血管疾患(136件)、呼吸器疾患(382件)、循環器疾患(215件)、外科疾患(100件)、神経筋疾患(74件)、がん(222件)、切断(19件)、その他(707件)に対してリハビリを実施しています。
【理学療法、作業療法】
理学療法では脊髄損傷により生じる機能(運動や感覚)障害に対し生活に必要な動作をいかに効果的に再建することができるかが重要です。脊髄損傷の病態を理解し麻痺の程度に応じたアプローチを段階的に実践できる経験豊富なスタッフが多数在籍しています。車いすを用いた日常生活動作練習から歩行再建まで幅広い機能レベルに対応したリハビリを行います。福祉用具の相談や情報提供、個人の体形に合わせた車いす(電動を含む)の採寸や処方を行い退院に向けた支援を行います。
その他多くの診療科から依頼された疾患別リハビリテーションを展開しており、近年では呼吸・循環疾患の理学療法が増加傾向にあります。それぞれの疾患別の研鑽を積んだ理学療法士が専門的にリハビリを提供しています。
作業療法では、病床や訓練室で適宜段階に応じて介入しています。ベッド机上動作として食事や歯磨き、ひげ剃り等の整容動作、書字訓練、趣向的な読書やパソコン、携帯電話操作、またベッド上動作の寝返り・起き上がり、移乗、排泄・入浴動作などの日常生活訓練も行います。身体機能に合わせた自助具の製作や紹介、住宅改修・介護機器のアドバイスなど在宅復帰に向けたサポートも行っています。
3ヶ月に 1 回程度の割合で、ピアサポートを目的とした『社会生活講座』を、入院されている脊髄損傷者様向けにリハビリ部主催で開催しています。「生活のこと」「身体のこと」「福祉サービス」「スポーツ」などのテーマに沿って、実際生活の中で経験・活動されておられる先輩方々から、役に立つ情報を見聞するというものです。
もう一つの特徴である切断者さんに対するリハビリとして、リハ医・義肢装具士と連携をとり、早期に成熟断端形成を目指し、義肢による社会復帰訓練を行っています。
上肢切断者の作業療法では、断端成熟に合わせて仮義手を製作し、基礎訓練、両手動作訓練、日常生活応用訓練などを行います。
訓練用義手に関しては、ケーブルを介して動かす能動義手や筋の刺激にて動かす筋電義手などを義肢装具士と協力して行っていきます。 またその後、義手を使用した復職支援をサポートしていきます。理学療法による下肢切断者では、早期歩行獲得を目指し、断端管理・義足装着訓練・装着後の起立・歩行訓練を行っています。
【言語療法】
脳卒中などの脳の損傷により失語症や構音障害が生じる場合があります。
失語症とは、言葉を「聞く」「話す」「読む」「書く」などがスムーズに行えなくなる障害です。患者さんの症状を評価し、訓練を行ない患者さんのコミュニケーション手段の確保と、
円滑に会話ができるように支援しています。
(摂食嚥下訓練)
飲み込みに問題がある人に対して、先ずは嚥下内視鏡検査(VE) や嚥下造影検査(VF)を行い、適切に評価をします。その結果をもとに口やのどの訓練をしたり、その人に適した食事の形態を決めています。
(チームアプローチ)
平成 24 年 2 月嚥下内視鏡検査(VE)導入とともにリハビリ医・嚥下障害看護認定看護師・栄養科・言語聴覚士で嚥下チームを結成し早期経口摂取を目指しています。令和3年度は、VE(嚥下内視鏡検査)2件、VF(嚥下造影検査)416件を実施しました。