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あ行の症状/疾患
- あしがつる
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睡眠中にふくらはぎや足の筋肉に痛みを伴うけいれんがみられることがあります。健康なひとにもおこりますが、脱水や血液中の電解質異常、糖尿病などにともなう末梢神経疾患、甲状腺機能低下症などが原因になることがあります。利尿剤やアルコール依存が原因の場合もあります。
- 足の痛み
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足の親指の付け根が赤く腫れ、激痛を伴う時は「痛風」の可能性があります。足の甲や足、膝関節、手・肩関節にも起こる場合があります。足のかかとが痛くなる場合は足底筋膜炎かもしれません。ハイヒールの常用、扁平足や長時間の立位、ランニングなどの足底への負担で起こります。整形外科的な異常のほかに動脈硬化によって脚の動脈が狭くなる・詰まるなど閉塞性動脈硬化症で足の痛みが起こります。
- IgA腎症
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IgA腎症は、慢性糸球体腎炎の中で最も頻度の高い病気で、小児や若い人にも起きます。血尿と蛋白尿が続き検診で発見されることが多いです。扁桃腺に代表されるリンパ組織で、異常をもったIgAという免疫タンパク質が過剰に作られ、それが腎臓を障害すると言われています。尿の赤み(血尿)を自覚する人もいますが、多くは無症状です。しかし長い年月をかけて腎機能が低下しやすく、成人では20年で30〜40%が末期腎不全(透析か移植が必要になること)になります。特に蛋白尿が多いとか、病理検査の結果が重いと、腎不全になりやすいと言われています。寛解(蛋白尿と血尿を消失させること)させ、将来腎不全にならないように治療を行います。
- 悪性胸膜中皮腫
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悪性胸膜中皮腫は、肺の表面をおおう胸膜と呼ばれる部位から発生する悪性腫瘍で、多くはアスベスト(石綿)が原因と言われています。初期の段階では症状がないことが多いのですが、腫瘍が大きくなると、胸の痛みや咳、胸水貯留による息苦しさを認めるようになってきます。非常に治りにくい疾患のため、手術や化学療法、放射線治療を組み合わせた集学的治療を行います。過去にアスベスト(石綿)を取り扱っており、現在、胸の痛みや咳などの症状がある方、その他ご心配がある方はご相談ください。
- アルコールによる健康被害
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過度な飲酒が続くと、肝障害(肝炎・肝硬変)、糖尿病、心疾患、高血圧、胃腸障害などが起こりやすくなります。末梢神経障害により手足のしびれや筋肉の痩せがおこるばかりでなく認知症やけいれんの症状が現れることもあります。
- アルツハイマー型認知症
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認知症の中で最も多く脳の一部が変性することによりもの忘れなどが生じる病気です。原因はまだ完全には解明されていないものの脳の神経細胞に特定のタンパク質がたまることが関与していると考えられています。遺伝性のものもあります。現段階では根治治療はありませんが進行抑制のための薬物療法を行います。
- アレルギー性鼻炎(小児)
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小児科ではこどものアレルギー疾患に対応しています。花粉症に関してはスギ花粉症とダニ花粉症に対して舌下免疫療法を行います。 花粉症に対しては花粉飛散時期の1か月くらい前からアレルギーを抑える薬を内服することをお勧めします。
- アレルギー性鼻炎
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くしゃみ、鼻みず、鼻づまりが主な症状です。スギ、ヒノキなどの花粉やダニ、ハウスダストやペットなどが原因となります。 中部ろうさい病院耳鼻咽喉科では内服治療で効果が乏しい人に対してCO2レーザーによる粘膜焼灼や全身麻酔下で選択的後鼻神経切断術を行います。
- 息切れ・息苦しさ
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息がしにくくなる不快な感覚のことです。胸が締め付けられる、空気が足りないような感じ(吸えない・吐けない)などと表現されます。喘息や肺炎などの呼吸器疾患の他に心不全でも息切れ・息苦しさが現れることがあります。重度の貧血の場合も酸素必要量が増えるため動作時に息切れがします。
- 育児の悩み
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育児の悩みは母親がひとりで抱えてしまうと解決が難しくなってしまいます。中部ろうさい病院では産婦人科・小児科で成長発達についての相談を受けています。また女性診療科(女性総合外来)では、育児そのものの悩みばかりでなく、育児と仕事の両立など働く女性としての悩みについてもお話しをおききします。
- インプラント(人工歯根)
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抜歯したり、あるいは自然に脱落したりして歯がなくなると、従来はブリッジや入れ歯を入れることにより機能を補ってきました。しかし最近では、デンタルインプラント治療も一般的になっています。デンタルインプラントを入れるためには埋入手術が必要となります。 デンタルインプラントの植立後は、良好な状態を維持するために厳格な口腔清掃が必要です。これが長期間の予後(よご)を左右する重要な鍵となります。さもなければデンタルインプラントがぐらつき始め、除去しなければならなくなります。したがって、手術を受ける患者にもそれなりの心がけが必要となります。
対応する診療科
- 胃がん(消化器内科)
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消化管(食道、胃、大腸)がんでは、内視鏡検査やCT、エコーなどを行い、がんの大きさや深さ(深達度)、転移の有無を調べ、進行度(ステージ)に応じて内視鏡的治療(内視鏡的粘膜切除術(EMR)、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD))、化学療法(抗がん剤、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害剤など)、放射線療法、手術療法といった治療を、外科や放射線科と密接に連携し、もっとも適切な組み合わせを選択・併用し、治療を行っています。
- 依存症
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アルコール(飲酒)、ニコチン(たばこ)、薬物などの物質依存症と、ギャンブル、買い物などの行動や習慣に関する依存症が知られています。これらは特定の物質や行動を続けることで脳に変化がおきて症状が引き起こされる病気で本人のこころの弱さのために起きている現象ではありません。依存症について本人や周囲が正しい知識を持ち、適切な支援や治療を受けることが大切です。
- ウィルス性肝炎
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急性肝炎やB型肝炎ウィルス、C型肝炎ウィルスによる慢性肝炎などの診断と治療を行っています。B型肝炎はインターフェロンと核酸アナログ製剤(エンテカビル、テノホビルなど)で治療を行っており、ほとんどの患者さんで肝臓の炎症を抑え、良好なウィルス制御ができるようになっています。C型肝炎の治療の進歩は目覚ましく、直接作用型抗ウィルス薬(DAA;Direct Acting Antivirals)の治療で、95%以上のウィルス排除が可能となりました。
- うつ病
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気分の落ち込み、意欲の低下、不眠が持続する疾患です。今日では早期の治療により寛解が望めます。
- 嚥下障害
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たべものや水が本来の通り道である食道ではなく、肺につながる気道に入ってしまった時に、異物をだそうとして反射的に起こるのがむせです。脳梗塞などが両側大脳半球におこると仮性球麻痺となり誤嚥や嚥下障害がおこります。いつも喉に痰が絡んでいる、ご飯粒が鼻から出てくる、勢いよく水を飲むとむせるなどの症状が頻回におこる時は嚥下力の衰えを意味します。また筋萎縮性側索硬化症(ALS)など筋力低下を起こす疾患で舌の筋力低下・筋萎縮がおこると通過障害はないのに上手く飲み込むことができなくなります。
- 炎症性腸疾患
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年々増加傾向にあるクローン病、潰瘍性大腸炎といった炎症性腸疾患は、ヒトの免疫機構が異常をきたし、自分の免疫細胞が腸の細胞を攻撃してしまうことで腸に炎症を起こす病気で、慢性的な下痢や血便、腹痛などの症状を伴います。重症度や患者さんの社会的背景を考慮し、薬物療法を中心に治療を行い、難治例に対しては生物学的製剤(TNFα阻害薬、IL-12/23阻害薬など)を選択し、最適な治療を行います。
- おりもの
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おりものとは子宮頸部、子宮内膜、膣、汗腺からの分泌物です。おりものには膣内を清潔にする働きがあります。性状には個人差があり、月経周期によって量や粘性・色調が変わります。月経後しばらく経っているのにおりものが茶褐色、豆腐カス状、黄・黄緑色の場合や、発熱や腹痛・腰痛を伴っておりものが増えた時などは病的なおりものの可能性があります
- おやしらず(智歯周囲炎)
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智歯(親知らず)の萌出に際してみられる周囲炎症を特に智歯周囲炎(ちししゅういえん)と呼び、20歳前後の若い人に発生する頻度の高い疾患です。最も遅く、また最も後方に萌出する智歯は、萌出異常をきたし、完全萌出せず歯肉が歯冠を部分的に覆ったままになりやすいため、不潔で、歯肉の炎症をおこしやすくなっています。 智歯周囲炎が周囲の軟組織や顎骨(がっこつ:あごの骨)に波及して顔が腫れたり、口が開きにくくなったりすることがあります。 抗菌薬や消炎鎮痛薬を投与し消炎させた後、萌出位置の異常があったり、炎症をくり返しているような場合は、智歯を抜歯します。
対応する診療科
か行の症状/疾患
- 介護の悩み
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介護に関わる問題は非常に大きな健康不安の原因のひとつです。特に認知症の介護には非常に大きな精神的・身体的負担を伴います。介護が原因で体調不良や精神的不調を起こし、うつ・神経症を発症することも珍しくありません。介護は女性のみの問題ではありませんが、実際はまだまだ女性が担う場合が多いのも事実です。女性外来では介護の悩みについてのアドバイスをおこなっています。ご本人の症状ばかりでなく、介護対象者が利用できる福祉制度説明などや専門の医療相談員との連携も可能です。
- 顔の痛み
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顔面の疼痛は三叉神経痛と呼ばれます。原則片側だけに、洗顔や髭剃りなどの時に瞬間的な強い痛み(電撃痛)が起こります。痛みのコントロールには抗てんかん薬が有効ですが、難治例では脳外科的に除圧術を行う場合もあります。副鼻腔炎(蓄膿症)でも頭痛や顔の鈍痛がおこることがあります。帯状疱疹が三叉神経領域に起こり激しい痛みを伴うことがあります。
- 過換気症候群
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ストレスがあるときに過呼吸になると両手両足や口の周りにしびれ感が生じることがあります。過呼吸のために血中の二酸化炭素が減少しすぎて起こる現象で心配はいらないことがほとんどです。慌てずに紙袋などを口に当て、自分の呼気を再度吸い込むようにゆっくり呼吸しているとしびれが改善します(ペーパーバック法)。
- 肩こり・首のこり
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長時間同じ姿勢でいると後頚部や肩甲骨周囲の筋肉が凝り固まって緊張し、頭痛やめまいの原因になります。猫背やストレイトネックなど体型から肩こり・首こりが起こりやすい人もいますが、スマホを見続ける、不適切な姿勢でPC作業を長時間おこなうなどが誘因になります。肩こり・首こりからの頭痛やめまいは片頭痛とは異なり、ストレッチ、運動、温めることで軽快するのが特徴です。
- かゆみ
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かゆみは非常に不快な感覚です。皮膚炎などの皮膚の病気から起こるものが一般的ですが、食品や薬などのアレルギー反応、胆嚢や肝臓の病気で黄疸が起こると全身にかゆみがでます。慢性腎不全、鉄欠乏性貧血でもかゆみが生じることもあります。ストレスが関係して皮膚のかゆみがでることもあるようです。
- 関節痛
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微熱を伴う関節痛はリウマチや膠原病の症状である可能性があります。レントゲン写真や血液検査で診断をします。痛風発作の痛みは発赤や腫れを伴い足の指、ひざ関節などによくみられます。インフルエンザやコロナなどのウイルス感染症では発熱に節々の痛みや筋肉痛を伴います。2から5指の第一関節が変形して曲がるヘバーデン結節は40代以降の女性に多い変形性関節炎です。
- 海綿状血管腫
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脳の中に発生する海綿状に膨らんだ異常血管のかたまりを海綿状血管腫といいます。 無症状のものから、出血を繰り返し痙攣を発症することもあり、適切な治療が必要です。専門医のいる病院受診をお勧めします。
- 過活動膀胱
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過活動膀胱は症状によって診断される症候群(病気)です。すなわち、尿意切迫感(急に強い尿意を催す)が必須の症状で、頻尿(何回も排尿する)や夜間頻尿(就寝後何回も排尿に起きる)を伴い、場合によっては切迫性尿失禁(急に強い尿意を催しトイレまで我慢できずに尿を漏らす)を合併します。つまり、尿意切迫感があれば、男性でも女性でも過活動膀胱が疑われます。治療法としては骨盤底筋体操を含めた行動療法、薬物療法(薬の内服)があります。
対応する診療科
- 下肢切断者(義足)
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下肢切断の原因は、従来は外傷が主体でしたが、最近では糖尿病・閉塞性動脈硬化症・骨軟部組織腫瘍・細菌感染症などが原因になることが多くなっています。また中高齢者の患者さんも増えています。切断患者さんには早期からリハビリテーションを行って切断部分の形を整え、仮義足を作成します。最近は見た目より機能を重視した義足が選択される場合が多くなり、切断部分にも負担が少なく、かつ切断した足の長さに適したソケット(切断部分を包んで義足をつなぐ部分)が選択できるようになりました。また、義足の関節部分にあたる膝継手や足継手においても歩行能力をより良好にするためのものを選択できるように努めています。
対応する診療科
- 下垂体腫瘍
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下垂体と呼ばれるホルモン産生する部位に腫瘍が生じることがあり、下垂体腺種と呼ばれる良性腫瘍が大部分を占めます。鼻腔より細径の内視鏡を挿入し下垂体病変へ到達します。脳腫瘍と同様に様々な治療法があり、適切に判断します。内視鏡手術ではより視野が広く取れるため低侵襲で安全な手術が可能です。
- 花粉症
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くしゃみ、鼻みず、鼻づまりが主な症状です。スギ、ヒノキなどの花粉やダニ、ハウスダストやペットなどが原因となります。 中部ろうさい病院耳鼻咽喉科では内服治療で効果が乏しい人に対してCO2レーザーによる粘膜焼灼や全身麻酔下で選択的後鼻神経切断術を行います。
- 肝硬変
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肝硬変とは肝臓に長く炎症がおこることから肝臓が硬くなる病気です。ウイルス性肝炎、脂肪肝、お酒の飲み過ぎ、自己免疫性肝炎などが原因です。症状が進行すると黄疸や腹水、浮腫、食道静脈瘤や静脈瘤の破裂による吐血、肝性脳症による意識障害などが出現し生命予後に関わります。
- 肝細胞がん
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肝細胞がんのハイリスクグループである慢性肝炎、肝硬変の患者さんは、定期的な画像診断(腹部超音波検査、造影CTなど)を行うことで、肝細胞がんの早期発見、早期診断が可能です。患者さんの状態、がんの大きさ・個数、肝臓の予備能などを考慮し、最適な治療法を選択していきます。治療法として、外科的肝切除、経皮的局所療法(ラジオ波焼灼術;RFA、エタノール注入療法;PEIT)や、肝動脈化学塞栓術(TACE)などに加え、分子標的薬(レンバチニブ、ソラフェニブ、レゴラフェニブなど)、免疫チェックポイント阻害薬(アテゾリズマブ+ベバシズマブ併用療法)による全身化学療法を行っています。
- 間質性肺炎
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準備中
- 眼瞼下垂
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加齢とともに瞼がさがってくる状態で、40歳以上の日本人は多かれ少なかれ全員下がるとも言われています。見えにくさや視野の改善、眠たそうな見た目の整容面の改善のために手術を行っています。また副次的に肩こりや頭痛の原因となっていることもあり、手術を行うことでそれらの症状が改善することもあります。加齢以外に重症筋無力症・動眼神経麻痺など脳神経内科疾患の症状で眼瞼下垂がおこることがあります。
- 外傷(一般外傷)・やけど
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表在性の外傷の治療については主に形成外科が行っています。やけどについては適切な湿潤療法を用いて痛みが少なく傷あとがきれいになるような治療を心がけています。
- 顎関節症
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顎を動かしたときの痛みや関節部の雑音、さらに顎の運動がスムーズでなく、 ひっかかったような異常な運動をする、などの症状がみられる症候群を顎関節症(がくかんせつしょう)といいます。顎を動かすと顎関節が痛んだり、雑音がしたり、顎関節周囲の筋肉や靭帯 (じんたい) の圧痛など、顎の運動異常を主症状とし、重症になると開口障害や咀嚼障害をひきおこし、首や肩に症状が出ることもあります消炎鎮痛薬(しょうえんちんつうやく)、各種マウスピースによる保存療法が主体です。筋のマッサージや開口訓練等のリハビリを継続的に行うことも治療法の一つです。
対応する診療科
- 顎変形症
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顎変形症(がくへんけいしょう)には、(1)上顎前突症(じょうがくぜんとつしょう) (2)上顎後退症(じょうがくこうたいしょう) (3)下顎前突症(かがくぜんとつしょう) (4)下顎後退症(かがくこうたいしょう)のほか、咬合時に上下の前歯にすき間を認める開咬症(かいこうしょう)や、下顎骨が左右非対称で、このため顔も非対称となる顔面非対称(がんめんひたいしょう)などの異常があります。歯並びの治療だけでは改善しない骨格の異常には顎矯正手術(がくきょうせいしゅじゅつ)の適応となります.手術は、多くの場合、口の中の切開によって行われるので顔に傷がつくことはありません。異常のある顎骨を骨切りし、正常な位置まで移動させてプレートやスクリューなどで固定します。
対応する診療科
- 顎骨壊死
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ビスフォスフォネートは骨粗鬆症、乳がん、前立腺がんなどの骨転移に対して投与され、がんによる骨痛の軽減、転倒による骨折の予防などに有効性の高い薬剤です。しかし、副作用として、口腔感染を契機に顎骨の壊死が生じることがあります。症状は、持続的な骨露出、歯肉の腫脹や排膿などですが、痛みを伴わず無症状のこともあります。進行すると痛みや感染が増悪し、病的骨折をおこしたり、皮膚瘻孔を形成します。 なお、ビスフォスフォネート以外の骨吸収抑制薬でも同様の症状を起こすことが知られています。
対応する診療科
- 顔面骨骨折
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手足の骨折は整形外科、顔面の骨折治療は形成外科で行います。車の安全性能が上がり、バイクのヘルメット装着率が上がったため、全国的に以前よりは顔面の骨折発生頻度は減っているようですが、最近はお年寄りの自転車転倒やスポーツ時の外傷などにより起こることも多く、形成外科では症状に応じてできるだけ目立たない切開より骨折整復を行い、同時に傷跡の目立ちにくい縫合や術後のケアを行っています。
対応する診療科
- 顔面神経麻痺
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脳梗塞やの脳出血などの病気で片側の瞼が下がる、口が歪むなどの症状が出現することがありますがこれは顔の筋肉の麻痺であり通常手足の麻痺も伴います。そのような脳の症状ではなく顔の筋肉を動かす末梢神経である顔面神経の炎症によって顔筋麻痺がおこります。大抵は突然発症で、冷たい風に長時間あたる、氷枕が冷たすぎるなどが誘因になることもあります。ビタミン剤や重症例ではステロイドホルモン剤で治療します。帯状疱疹(みずぼうそう)のウイルスが原因の顔面神経麻痺(ハント症候群)では耳介に水疱が現れ、抗ウイルス薬を使用することもあります。
- 胸痛
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胸の痛みは心臓や肺の疾患の症状として頻度が高いものです。緊急性の高い病気のことが多いので、痛みが強い、長く続くなどの場合はできるだけ早く受診してください。慢性胸痛は食道に胃液が逆流する食道炎が原因かもしれません。
- 起立性低血圧
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急に立ち上がったときに感じるふらっとしためまいをたちくらみといいます。通常はわずかな時間で治ります。立ちくらみの多くは臥位や座位から立ち上がった時に起こる脳貧血(起立性低血圧)が原因です。体位の変化に血圧調整がついていかないため立ち上がった時に血圧が急に下がります。加齢、糖尿病やパーキンソン病などの自律神経障害を伴う疾患で認められます。小児や若年者でも立っていると気分が悪くなる、たちくらみがするなどの「調節性障害」を起こすことがあり、自律神経のはたらきがうまくいかない症状です。血圧調節に関わる自律神経失調や心因性などいろいろな原因があります。
- 気管支喘息
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準備中
対応する診療科
- 気管支喘息(小児)
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小児科ではアレルギー検査や環境整備の指導、呼吸機能検査が可能なお子様に対しては、定期的な検査で健康な日常生活が送れるようにコントロールを行います。 吸入器の貸し出し(原則、吸入器購入までの1週間程度)も行います。
- 気胸
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気胸(自然気胸ともいいます)は、“肺に穴があいて肺がつぶれる”病気です。ほとんどの患者さんは肺の表面にある肺のう胞(ブラともいいます)の破裂が原因で気胸になります。肺がつぶれるため、胸や背中の痛み、咳、息切れなどの症状が出現します。初めての気胸であり程度も軽い場合は、安静にして経過をみることが多いですが、そうでない場合は胸の中(胸腔)にドレーンという管を入れることもあります(胸腔ドレナージ)。胸腔ドレナージを行っても良くならない場合は、手術(胸腔鏡というカメラを使用した手術)が必要になります。
- 急性期脳梗塞
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急性発症の脳梗塞のうち、外科治療が必要な場合、脳神経外科で対応します。急性期治療には大きく脳血栓溶解療法(tPA)と脳血栓回収療法があります。これらの治療は従来の内科治療より機能回復に優れているとされています。中部ろうさい病院は一次脳卒中センターの認定を受けており急性期脳卒中の治療を常時行える体制を整えています。
- 急性腎障害
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急性腎障害とは、数時間〜数日の間に急激に腎機能(尿をつくり、老廃物を排泄するはたらき)が低下する状態です。無症状の人もいますが、重症になると尿の減少、むくみ、食欲低下、全身倦怠感などを自覚することがあります。採血では血中尿素窒素(BUN)、血清クレアチニン(Cr)、カリウム(K)などが急に上昇します。腎臓自体に原因がある場合と、脱水や尿路の閉塞など腎臓以外に原因がある場合にわかれます。診断したら急いで原因を突き止め、その治療を行います。腎機能の回復は、腎障害の原因や程度、合併症の状況によって異なるため、腎障害が残って慢性腎臓病や末期腎不全に移行してしまうケースもあります。
対応する診療科
- 狭心症
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狭心症は心臓に酸素を運ぶ冠動脈の内腔が狭くなり詰まりかけている病気です。主な症状は、重たいものを持ったとき、階段を歩いたときなど労作によって起こる胸痛です。安静にすると改善します。心筋梗塞と違い、心臓の筋肉は壊死していませんので早期に治療を行うことで健常な方と同じような生活が遅れます。早めに病院を受診してください。
- 強迫性障害
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「何度手を洗っても汚い気がする」、「戸締りや火の始末を何度も確認せずにいられない」などどうしてもぬぐえない不安や強いこだわりのために生活が不便になっている場合は強迫性障害の症状の可能性があります。こころの病気であることに気が付かないひとも多いのですが、治療によって改善する病気です。「せずにいられない」「不安が頭からはなれない」ことでつらさや不便を感じる時には受診が必要です。
- 筋萎縮性側索硬化症(ALS)
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筋萎縮性側索硬化症(ALS)とは脳および脊髄の運動神経細胞が変性するため、四肢・のど・舌の筋肉が徐々に萎縮し動かなくなる病気です。筋力低下だけではなく飲み込みにくい・痰が出しにくいなどの症状が先行する場合もあります。呼吸筋の麻痺が進行すると人工呼吸器の装着が必要になります。残念ながら現在は根治させる治療法がなく、神経細胞保護剤による進行抑制や痛み・呼吸苦への対症療法が治療の中心になります。(厚労省指定難病)
- ギラン・バレー症候群(GBS)
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GBSとは風邪症状や下痢症状の治った後、主に運動神経を攻撃する自己抗体が血液に出現し、末梢神経の炎症が起こり手足の運動麻痺をきたす疾患です。数日・数週間で自然回復する例もありますが、重症例では呼吸筋麻痺や重度の不整脈を起こすことがあり、歩行障害などの後遺症が残る場合もあります。早期診断・治療(免疫グロブリン投与・血漿交換)が非常に重要です。神経伝導検査や髄液検査を行い診断します。
- くも膜下出血
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くも膜下出血の多くは頭蓋内血管に形成された瘤(脳動脈瘤)が破裂することにより生じます。緊急性の高い疾患で、再破裂予防のための処置を行う必要があります。外科治療には開頭手術による動脈瘤頚部クリッピング手術と血管内治療(カテーテル治療)によるコイリング手術があります。
対応する診療科
- 血尿
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真っ赤な尿(肉眼的血尿)は尿路の悪性腫瘍(がん)や結石、膀胱炎などの原因が考えられます。見た目の尿の色調に異常がなくても、健診などの検査で指摘された血尿(顕微鏡的血尿)を起こす種な病気は腎臓の糸球体の異常が原因かもしれません。尿蛋白の異常がないかどうかも重要です。
- 倦怠感・疲労感
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十分な休息を取っても解消されない日常生活に支障をきたす倦怠感・だるさ・意欲低下などが半年以上継続する場合が受診のめやすになります。それ以外でも発熱やむくみ、関節痛、体重減少などを伴う場合は早めにまずはかかりつけ医に相談しましょう
- 頚椎症性神経根症・頚椎椎間板ヘルニア
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加齢に伴う頚椎変性(骨棘の形成)や椎間板の膨隆(ヘルニア)によって,椎間孔(神経の枝の出口)が狭くなり神経根が圧迫されて生じます。 片側の上肢のしびれ・痛み(多くは頚椎を後屈すると悪化),ときに上肢の筋力低下が認められ、頚椎MRI等で椎間孔の狭窄所見が診断の根拠になります。鎮痛剤の内服,ブロック加療,手術の順にリスクの低いものから段階を踏んで治療を行います。ブロック加療としては神経根ブロックや椎間板ブロック,手術療法としては人工椎間板置換術や前方椎体固定術などがあります。脳神経疾患(脳梗塞・末梢神経障害)などとの鑑別は脳神経内科で行います。
- 頚椎症性脊髄症
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加齢に伴う頚椎変性(椎間板の膨隆,黄色靭帯の肥厚など)によって,頚椎の脊柱管の中にある脊髄本幹が圧迫されて生じます。 上肢や下肢のしびれ・運動障害といった症状に加え,頚椎MRIで脊髄の圧迫所見により診断します。しびれのみの場合は経過をみることが多いですが,進行してボタン・箸・書字など手指巧緻運動の障害や,歩行時のふらつきなど下肢運動障害が出てくると脊柱管を拡大する手術療法(椎弓形成術など)を考慮することになります。
- ケロイド
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外傷や手術後の傷跡のケアについて、薬物療法やテーピングなどによる症状の緩和や改善を指導し、必要に応じて手術療法も行っています。また再発しやすいケロイドに対しても薬物療法のみではなく、放射線科の協力のもとに放射線治療も併用し再発防止を目指して手術も行っています。
- 下痢
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便の水分が異常に増え液状の状態が「下痢」、通常より少し柔らかい状態を「軟便」といいます。いわゆる食あたり・水あたりのほか、脂肪分や糖分が多い食品を食べ過ぎた時などに消化不良をおこすことがあります。乳製品が体質的にあわないひと(乳糖不耐)が日本人には多く慢性下痢の原因になります。薬やストレスが原因のこともあります。乳幼児や高齢者の下痢では脱水症状を伴いやすく、元気がない、強い倦怠感があるなどの場合は受診が必要です。下痢だけでなく腹痛や血便がある場合は重症の感染性腸炎(食中毒)、潰瘍性大腸炎、がんなどにも注意が必要です。
- 月経前緊張症・月経前不快気分症
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月経前・月経中の頭痛やむくみ、気分のおちこみ、いらいら、情緒不安定などは多くの女性が経験する症状ですが、なかには症状が強く、生活に支障をきたしてしまうこともあります。婦人科でのホルモン剤治療が有効な場合がありますが、もともとのパニック障害や神経症の症状が強く現れている可能性も否定できません。女性外来ではどのような治療の選択肢があるかを患者さんと一緒に考えていきます。
- 原発性アルドステロン症
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副腎からアルドステロンが自律的に過剰分泌される病気です。高血圧症の患者さんの5%程度が原発性アルドステロン症と推定されています。副腎腫瘍や過形成からのアルドステロン過剰分泌が原因となります。副腎腫瘍が原因の場合は手術治療が選択されますが、過形成の場合は手術治療の対象とならず、アルドステロン拮抗薬(ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬)による治療を行います。
- 後頚部の痛み
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首の後ろの慢性的な疼痛は頚部から背中にかけての筋肉(主に僧帽筋)の過緊張、すなわち肩こりによることが多いです。後頚部から頭皮へのビリビリした痛みは大後頭神経痛とよばれ凝った筋肉による絞扼性障害のひとつです。一方、急激に起こる、非常に激しい後頚部痛は脳に分布する動脈の血管壁解離が原因のことがありますので、すみやかに救急外来へ受診してください。
- 更年期の体調不良(婦人科)
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日本人の平均閉経年齢は約50歳ですが、閉経前の5年間と閉経後の5年間とを併せた10年間を「更年期」といいます。更年期に現れるさまざまな症状の中で他の病気に伴わないものを「更年期症状」といい、その中でも症状が重く日常生活に支障を来す状態を「更年期障害」と言います。更年期障害の主な原因は女性ホルモン(エストロゲン)が大きくゆらぎながら低下していくことですが、その上に加齢などの身体的因子、成育歴や性格などの心理的因子、職場や家庭における人間関係などの社会的因子が複合的に関与することで発症すると考えられています。更年期障害の症状は大きく3種類に分けられます。(1)血管の拡張と放熱に関係する症状:ほてり、のぼせ、ホットフラッシュ、発汗など。(2)その他のさまざまな身体症状:めまい、動悸、胸が締め付けられるような感じ、頭痛、肩こり、腰や背中の痛み、関節の痛み、冷え、しびれ、疲れやすさなど。(3)精神症状:気分の落ち込み、意欲の低下、イライラ、情緒不安定、不眠など。更年期障害の特徴の一つは症状が多彩なことですが、これらが他の病気による症状ではないことを確認する必要があります。
- 股関節周囲の痛み
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片方の脚に体重をかけると痛い、脚の付け根内側に痛みがあるなどの場合は股関節の問題があるかもしれません。大腿部や臀部の外側の痛みは股関節だけでなく股関節を囲む筋肉や靭帯・腱の問題が起こっている可能性もあります。脚の付け根に硬結を触れる場合は鼠径ヘルニアかもしれません。ランニングやサッカーなどのキック動作で恥骨に炎症が起きた場合もそけい部や恥骨の前面に痛みが生じます。
- 黒色便・タール便
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真っ黒なドロドロした黒色便をタール便(コールタールの色ににているから)と呼び、胃や十二指腸・食道などの肛門から離れた部分の消化器器官で出血が起こっている可能性があり胃カメラや大腸の検査が必要です。貧血の治療に鉄剤を内服していても便の色が黒くなります。
- こむらがえり
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睡眠中にふくらはぎや足の筋肉に痛みを伴うけいれんがみられることがあります。健康なひとにもおこりますが、脱水や血液中の電解質異常、糖尿病などにともなう末梢神経疾患、甲状腺機能低下症などが原因になることがあります。利尿剤やアルコール依存が原因の場合もあります。
- 転びやすい
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病後や高齢になったための足腰の弱りなど転びやすくなったなと感じることがあります。頚椎ヘルニアで頸髄が圧迫された場合や小さな脳梗塞が多発している、末梢神経の病気で足の裏の感覚が鈍くなっている場合など病気が原因のこともあります。また、特に高齢者では睡眠導入剤の内服により夜間に目が覚めた時や起き抜けにふらついて転ぶこともあり薬の内服にも注意が必要です。
- 口腔がん
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口腔がんは、口唇がん、舌がん、口底がん、歯肉がん、頬粘膜がん、硬口蓋がんなどに分けられます。これらのうち、舌がんの発生頻度がもっとも高く、口腔がんの約40%を占めます。そのほかには唾液腺から発生するがんなどもみられます。 悪性腫瘍は、(1)病気の進行が速く、できもの(潰瘍、腫瘤)が速く大きくなる、(2)できものの周りが硬い、(3)周囲と癒着していて、境界がはっきりしない、(4)他の部位に転移する、などの性質があります。病期が進むにつれて咀嚼や嚥下、発音が障害されたりします。また、頸部のリンパ節に転移します。さらに進行すると、肺、骨、肝臓など他の臓器に転移し、全身的な症状をおこすようになります。
- 甲状腺がん
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甲状腺は頸部の下端にあり気管の前面に位置する臓器です。そこから発生する悪性腫瘍が甲状腺がんです。治療は主に手術ですが必要に応じて放射線治療や薬物療法も適応になります。中部ろうさい病院耳鼻咽喉科では他院からの紹介や内科からの依頼など幅広く患者さんを受け入れ、内視鏡下手術も積極的に実施しています。
- 甲状腺機能亢進症
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自己免疫異常による甲状腺機能亢進症です。自己免疫疾患であり比較的女性に多く体質が影響する部分もあり、しばしば1型糖尿病と同時に見つかります。甲状腺に対する刺激抗体により血中甲状腺ホルモン(fT3, fT4)値が上昇し、動悸、発汗、イライラ感、下痢、体重減少などの症状が出現します。治療としては、まず内服薬が多くで選択されますが、改善が不十分の場合は手術療法や放射性ヨウ素内用療法が行われます。
- 甲状腺機能低下症(橋本病)
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原発性甲状腺機能低下症で最も多いのは慢性甲状腺炎(橋本病)です。橋本病は自己免疫疾患の一つで、主な症状は甲状腺腫大です。血中甲状腺ホルモン(fT3, fT4値)の低下と甲状腺刺激ホルモン(TSH)値の上昇、甲状腺に対する自己抗体が陽性となることで診断されます。血中甲状腺ホルモン値が低下するため、徐脈、心肥大、うつ状態、筋力低下、脱毛、皮膚乾燥、過多月経、低体温などの症状がみとめられます。甲状腺ホルモン製剤の内服で補充療法を行います。
対応する診療科
- 高尿酸血症・痛風
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血清尿酸値7.0 mg/dL以上は高尿酸血症となります。尿酸値が高いだけでは自覚症状はありませんが、長期間の高尿酸血症により関節・足先などに結晶となった尿酸がたまり炎症が生じ、激痛の痛風発作が起こります。 また腎臓結石や尿管結石の原因となり、背部などに激痛を生じます。尿酸の生成抑制薬や尿への排泄促進薬で治療を行います。食事療法としてプリン体の摂取制限が必要となります。
- 更年期障害・更年期うつ
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閉経前後(40歳から60歳代)の女性は内分泌環境の変化により体調不良を起こしやすくなるようです。ホットフラッシュや発汗異常などの身体的ホルモン欠落症状ばかりでなく、関節痛、頭痛・めまい、倦怠感や意欲低下などさまざまな症状が出現します。内分泌環境の変化ばかりでなく、疲労や精神的ストレスが身体症状の原因になることも少なくありません。更年期障害の治療には婦人科で行うホルモン補充治療が有効な場合がありますが、うつ症状は女性ホルモンの関与以外にもいろいろな増悪因子があり精神・心療内科的治療を必要とすることも少なくありません。女性外来では症状に応じた適切な治療法のアドバイスをいたします。
- 骨粗鬆症
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骨粗鬆症とは、骨の代謝バランスが崩れ、骨形成よりも骨破壊が上回る状態が続き、骨量が減って骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気です。日本には約1000万人以上の患者さんがいると推定され、高齢化に伴ってその数は増加傾向にあります。骨折としては、脊椎の圧迫骨折、大腿骨頸部骨折、手首や上腕骨骨折などが生じます。一旦骨折が生じますと患者さんの生活の質を著しく悪化させるため予防が重要で内服薬や注射薬などを使用します。
- 骨盤臓器脱
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骨盤臓器脱とは、骨盤内臓器が通常の位置よりも下垂する状態です。下垂する臓器によって呼び方が異なり、子宮脱、膀胱瘤、直腸瘤などに分類されます。骨盤底の支持機構の破綻が原因となります。出産経験者の約40%が何らかの骨盤臓器脱の症状を呈します。そのリスク因子となるのが経膣分娩や肥満です。症状として下腹部の違和感、尿失禁、便秘などを伴う場合があります。
さ行の症状/疾患
- サルコペニア
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サルコペニアとは、加齢による筋肉量の減少および筋力低下のことです。いわゆる「足腰の弱り」という状態に近いかもしれません。サルコペニアになると歩く、立ち上がるなどの日常生活動作が不自由になり転倒しやすくなってしまいます。定期的な運動と適切な栄養を摂ることを心掛けサルコペニアを予防することが高齢者の健康につながります。「手足が細くなった」「重いものが持てない」「歩くのが遅くなった」などの症状があればまずかかりつけ医に相談しましょう。
- 三叉神経痛
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三叉神経痛とは顔の感覚を脳に伝える脳神経(三叉神経)の異常興奮が原因で顔に激痛が起こる疾患です。片側のみに症状があり、洗顔・髭剃り・食事(ものを噛む)などの知覚刺激や動作がトリガー(ひきがね)になります。通常の鎮痛薬は効果が乏しく、疼痛コントロールには抗てんかん薬が著効します。典型的三叉神経痛は脳血管が神経を圧迫することによって起こるため内科的治療に抵抗性の場合は血管の圧迫を解除する手術を行うこともあります。糖尿病や多発性硬化症などの疾患に伴うことも知られています。
- 失神
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失神とは突然おこる短い時間の意識消失です。気絶・脳貧血・たちくらみなど多様に表現されます。一時的に心臓から脳への血流が途絶えて意識を消失します。通常は数分以内に回復します。心臓の不整脈によっておこる心原性失神のほか、起立性低血圧、頚部の圧迫や回旋、排尿・咳嗽・排便・息こらえ・嘔吐などに引き続いておこることもあります。
- 湿疹(小児)
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乳児湿疹、おむつかぶれ、あせも、乾燥肌、水いぼ、ニキビ、アトピー性皮膚炎、じんましんなどお子様の皮膚トラブルに対応致します。 アトピー性皮膚炎に対してスキンケア指導(入浴方法、外用薬の使用方法など)を行います。
対応する診療科
- しびれ(全身)
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全身のしびれには色々な原因がありますが四肢を含むしびれの場合はまず脳神経内科を受診しましょう。ストレスがあるときに過呼吸になると両手両足や口の周りにしびれ感が生じることがあります。過呼吸のために血中の二酸化炭素が減少しすぎて起こる現象で心配はいらないことがほとんどです。慌てずに紙袋などを口に当て、自分の呼気を再度吸い込むようにゆっくり呼吸しているとしびれが改善します(ペーパーバック法)。
- しみ
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中部ろうさい病院では手術を主体とする美容外科・美容皮膚科は行っておりませんが、レーザーや軟膏(トレチノイン)を用いたしみ治療を形成外科で行っています。美容に関しては完全予約制となっておりますので、事前に電話でご相談ください。
- 斜視
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左右の目の向きがそろっていない、同じものを見ていない状態です。一番多いのは目が外を向く外斜視ですが、内側を向く内斜視や上下方向にずれる上下斜視などもあります。治療法は原因によって異なります。強い遠視が原因で起きる調節性内斜視では眼鏡をかけることで改善が期待されます。斜視の角度が少ないものでは特殊な眼鏡をかけることもありますが、角度の大きい斜視では手術をして目の向きをそろえることがあります。
- しゃっくり
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しゃっくりは何らかの刺激にょる横隔膜の痙攣です。その原因は通常は不明ですが飲み過ぎや食べ過ぎによる胃の膨満時に起こることが多いようです。持続性のしゃっくりは何らかの疾患が原因のことがあるので受診が必要です。
- 視力障害・視野障害
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今まで見えていたのに突然見にくくなった、真っ暗で全く見えないなどの症状は視神経や網膜の炎症、血管障害の可能性があります。緑内障でも見える範囲が狭い・見えにくい・見えない部分が出現するなど症状があり、頭痛や眼痛、目の充血があれば早急に治療が必要です。両目で見える範囲が狭くなった、部分的に見えないところがあるなどの視野障害は脳腫瘍や脳梗塞など頭蓋内病変の可能性があります。
- 子宮筋腫
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子宮筋腫は珍しくない腫瘍です。小さなものも含めると、30歳以上の女性の20~30%にみられます。筋腫は卵巣から分泌される女性ホルモンによって大きくなります。閉経すると、逆に小さくなります。複数個できることが多く、数や大きさはさまざまです。大きさやできる場所によって症状が違ってきます。できる場所によって、子宮の内側(粘膜下筋腫)、子宮の筋肉の中(筋層内筋腫)、子宮の外側(漿膜下筋腫)に分けられます。おもな症状は、月経量が多くなることと月経痛です。その他に月経以外の出血、腰痛、頻尿などがあります。また、不妊、習慣性流産等の原因になる場合もあります。
対応する診療科
- 子宮頸がん
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子宮の頸部に発生するがんです。以前は発症のピークが40~50歳代でしたが、最近は20〜30歳代の若い女性に増えてきており、30歳代後半がピークとなっています。子宮頸がんのほとんどは、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの感染が原因であることがわかっています。このウイルスは性的接触により子宮頸部に感染します。HPVは男性にも女性にも感染するありふれたウイルスであり、性交経験のある女性の過半数は、一生に一度は感染機会があるといわれています。しかしHPVに感染しても、90%の人においては免疫の力でウイルスが自然に排除されますが、10%の人ではHPV感染が長期間持続します。このうち自然治癒しない一部の人は異形成とよばれる前がん病変を経て、数年以上をかけて子宮頸がんに進行します。通常、早期にはほとんど自覚症状がありませんが進行するに従って異常なおりもの、不正出血、性行時の出血、下腹部の痛みなどが現れてきます。一次予防としてのHPVワクチン接種と、早期治療に結び付く二次予防としての子宮頸がん検診が重要です。
対応する診療科
- 子宮体がん
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子宮の体部の内膜腺上皮から発生するがんです。最近我が国の成人女性に増えてきているがんのひとつです。発生には、多くは卵胞ホルモン(エストロゲン)という女性ホルモンが深く関わっています。卵胞ホルモンには子宮内膜の発育を促す作用がありますので、卵胞ホルモンの値が高い方では子宮内膜増殖症という前段階を経て子宮体がんが発生することが知られています。出産したことがない、肥満、月経不順(無排卵性月経周期)がある、卵胞ホルモン製剤だけのホルモン療法を受けている方などがこれにあたります。一番多い自覚症状は不正出血です。閉経後あるいは更年期での不正出血がある時には特に注意が必要です。
対応する診療科
- 子宮脱
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骨盤臓器脱とは、骨盤内臓器が通常の位置よりも下垂する状態です。下垂する臓器によって呼び方が異なり、子宮脱、膀胱瘤、直腸瘤などに分類されます。骨盤底の支持機構の破綻が原因となります。出産経験者の約40%が何らかの骨盤臓器脱の症状を呈します。そのリスク因子となるのが経膣分娩や肥満です。症状として下腹部の違和感、尿失禁、便秘などを伴う場合があります。
- 子宮内膜症
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子宮内膜またはそれに似た組織が何らかの原因で、本来あるべき子宮の内側以外の場所で発生し発育する疾患です。20~30代の女性で発症することが多く、そのピークは30~34歳にあるといわれています。子宮内膜症は女性ホルモンの影響で月経周期に合わせて増殖し、月経時の血液が排出されずにプールされたり、周囲の組織と癒着をおこしてさまざまな痛みをもたらしたりします。また、不妊症の原因にもなります。子宮内膜症ができやすい場所は、卵巣、ダグラス窩(子宮と直腸の間のくぼみ)、仙骨子宮靭帯(子宮を後ろから支える靭帯)、卵管や膀胱子宮窩(子宮と膀胱の間のくぼみ)などです。稀ではありますが肺や腸にもできることがあります。痛みの症状ですが、月経痛はもちろんのこと、月経時以外にも腰痛や下腹痛、排便痛、性交痛などがみられます。妊娠の希望のある内膜症患者さんの約30%に不妊があると考えられています。
- 歯根嚢胞
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むし歯(う蝕)が進行し、歯髄に感染が起こり、それが歯根の尖端に波及すると、根尖性歯周炎が生じます。それが慢性化すると歯根肉芽腫(しこんにくげしゅ)や歯根嚢胞(しこんのうほう)ができます。 根管治療(歯の根っこの治療)で治癒することもあります。根管治療が奏効しない場合や根管治療ができない場合には、手術によって嚢胞の摘出を行います。原因歯の骨植が悪い場合には、嚢胞の摘出と同時に原因歯の抜歯を行います。原因歯の骨植が良い場合には、感染した歯根の尖端部の切除(歯根端切除術)とともに嚢胞の摘出を行います。
対応する診療科
- 四肢骨折
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青壮年に多い労災事故、交通事故などによる四肢の骨折に対し、保存療法または手術療法どちらが望ましいかを検討した上で加療を行っています。手術適応のあるものには髄内釘、ロッキングプレートなどを用いた骨接合術を行い、より強固な内固定を得ることにより、早期のリハビリテーションを開始し、早期の社会復帰を目指しています。最新の知識をもとに、安全に行うことを心がけております。
対応する診療科
- 脂質異常症
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一般に血清悪玉コレステロール値が140 mg/dL以上は高コレステロール血症、血清トリグリセリド値150 mg/dL以上は高中性脂肪血症となります。動脈硬化性疾患の予防のための各種ガイドラインでは、個々の患者さんの併発症や病状、年齢などによりその目標となる数値は異なります。比較的効果的な薬物が多く開発されており薬物治療にて基準値内に達成可能です。脂質異常症の治療により脳卒中や心筋梗塞などの発症抑制が明らかとなっています。
- 手根管症候群
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手根管症候群では、手首の骨の隙間(手根管というトンネル)を通る正中神経が手根管内で圧迫され、特に親指、2指、3指のしびれや痛み、筋力低下が起こります。明け方に痛みで目が醒めることがあり、進行すると指先でつまむ細かい動作やペットボトルの蓋が開けにくいなどの症状も出現します。消炎鎮痛剤の内服や外用薬、装具などで治療しますが、これらが無効な場合は整形外科での日帰りでの手根管開放術を行います。利き手に症状がより強く現れることが多く、糖尿病などもともと末梢神経の脆弱性をきたす疾患をもつ人や、手首を屈曲する動作が多い仕事をするひとに発症率が高いことが知られています。
- 消化管がん(胃がん、大腸がんなど)
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消化管(食道、胃、大腸)がんでは、内視鏡検査やCT、エコーなどを行い、がんの大きさや深さ(深達度)、転移の有無を調べ、進行度(ステージ)に応じて内視鏡的治療(内視鏡的粘膜切除術(EMR)、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD))、化学療法(抗がん剤、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害剤など)、放射線療法、手術療法といった治療を、外科や放射線科と密接に連携し、もっとも適切な組み合わせを選択・併用し、治療を行っています。
- 食道がん
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食道がんは、初期にはほとんど自覚症状がありません。進行すると飲食時の胸の違和感、飲食物がつかえる感じ、体重減少、胸や背中の痛み、咳、声のかすれなどの症状が出ます。検査には、上部消化管内視鏡検査と上部消化管造影検査(バリウム透視検査)、CT検査、MRI検査、PET検査、腹部超音波検査、超音波内視鏡検査などを行います。治療法は、内視鏡的切除、手術、放射線治療、薬物療法があり、単独または組み合わせた治療を行います。
- 食物アレルギー(小児)
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中部ろうさい病院小児科ではアレルギー検査の結果だけで除去するのではなく、必要に応じて食物経口負荷試験を実施して、必要最低限の除去で食事指導を行います。アレルギー検査ができない食品に関しては皮膚テストを行います。また、離乳食開始にあたり食物アレルギーなどが心配な方や離乳食の進め方に不安がある方には、離乳食指導も行います。
対応する診療科
- 心筋梗塞(急性心筋梗塞)
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心筋梗塞は心臓に酸素を運ぶ冠動脈が詰まって血液が流れなくなり心筋が壊死してしまう病気です。 主な症状は胸痛です。胸が締め付けられるような圧迫感、息切れ、冷汗、吐き気などを訴える方もいます。 30分以上症状が継続することが多いです。早期に治療すれば救命可能な病気ですので緊急で病院を受診してください。
- 神経因性膀胱
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排尿に関与する脳、脊髄、末梢神経の障害によって、膀胱の畜尿機能、排尿機能に異常が生じた状態を神経因性膀胱と言います。畜尿(尿を貯める)機能の異常では尿漏れ、頻尿等を起こし、排尿(尿を排出する)機能の異常では排尿困難を起こします。神経因性膀胱を起こす病態としては脳の障害では脳出血、脳梗塞、脊髄の障害では脊髄損傷・脊髄炎、末梢神経の障害としては糖尿病による神経障害や骨盤内手術後の神経損傷があります。
- 心房細動
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心房細動は心房で生じた異常な電気興奮によりおこる不整脈で、主な症状は動悸、息切れ、胸の違和感などです。心房細動になると心房の中で血栓ができやすくなり脳梗塞を発症するリスクが大きくなるため、原則生涯にわたって抗凝固剤の内服が必要です。また、心臓に負担がかかり心不全を発症することもあります。早期に診断ができれば、体に負担の少ないカテーテル治療により根治することもできるようになってきています。早めに受診をしてください。
- 小児保健
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乳児健診:1ヶ月健診、10ヶ月健診以外にも 保健所での健診で小児科への受診を勧められた場合もご相談ください。 予防接種:各種予防接種に加え、早産児やダウン症児などのシナジス注射も行います。
対応する診療科
- 情緒不安定
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極端に気持ちの浮き沈みが激しい、怒りっぽい、感情表現が乏しい、無関心などの気分変調は双極性障害など精神障害によるものだけではなく、認知症やパーキンソン病、慢性硬膜下血腫などの神経疾患、アルコール、薬物などの影響、腎不全・肝不全などの全身疾患が原因のこともあります。女性では月経前症候群(PMS)として不安やいらいらが強く認められることがあります。
- 褥瘡
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形成外科では主に下半身麻痺の車いすの方のとこずれについて診療を行っています。手術加療も行いますが、長時間車いす生活の方の褥瘡は環境改善やプッシュアップ動作などの生活生活改善を行うことが重要で、皮膚排泄ケア(WOC)認定看護師とともに再発のしにくい治療を目指しています。
- 女性に起こりやすい病気のスクリーニング
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乳腺疾患の多くや子宮・卵巣の異常が女性に多いことは当たり前ですが、膠原病(リウマチ関連)や甲状腺などの内分泌疾患、骨粗鬆症などあきらかに男性よりも女性に起こりやすい疾患があります。女性外来では患者さんの訴え・症状から、女性に多い疾患のスクリーニングが可能です。結果により女性スタッフが行う乳腺検診・婦人科検診をご案内することも可能です。
- 縦隔腫瘍
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右と左の肺に挟まれた部分を縦隔といい、上縦隔、前縦隔、中縦隔、後縦隔に分類されます。これらの縦隔に発生する腫瘍のことを縦隔腫瘍といい、その中で最も多いものが胸腺腫です(約40%)。縦郭腫瘍は、多くの場合症状がありませんが、腫瘍が大きくなるにつれて、胸の痛みや違和感、呼吸困難や嗄声(声のかすれ)を認めることがあります。腫瘍の種類によって治療方針は変わりますが、手術を行うことが多いです。
- 重症筋無力症
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重症筋無力症とは、末梢神経と筋肉のつなぎめで神経から筋への指令を伝える物質(アセチルコリン)が不足してしまうために、脳からの運動指令が伝わらず脱力のおこる自己免疫疾患です。瞼が下がる(眼瞼下垂)や物が二重に見える(複視)など眼の筋肉から発症することが多く、四肢や首の筋力低下が加わることもあります(全身型)。鼻声や、咬む、飲み込む力の疲労のため嚥下障害が起こることもあります。朝は調子が良くても、すぐ疲労して悪化するという時間によって症状が変動することが特徴です。重症筋無力症にはステロイドホルモン剤や免疫グロブリンの大量投与が有効です。眼筋型と全身型があり、全身型の一部の症例では免疫に関する臓器である胸腺を外科的に摘出することもあります。(厚労省指定難病)
- 循環器疾患(小児)
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先天性の心臓病、不整脈、川崎病などの疾患の心臓エコー検査や心電図検査などを行います。乳児健診や学校の検診で異常を指摘された時の検査も行います。
- 上肢切断(能動義手・筋電義手)
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労災保険では、平成25年以降労働災害による上肢切断者に対して、電気の力で動かす筋電電動義手を支給する制度ができました。中部ろうさい病院リハビリテーション科では能動義手製作訓練を積極的に行うと同時に、適応のある患者さんには評価用筋電義手を無料で貸し出して、病院だけでなく自宅での練習に使用していただき、労働局と協力して、支給の必要性の判断を行っています。また、労働災害以外の上肢のない方(成人および小児の先天性上肢欠損者を含む)にも筋電義手が必要と思われる場合は、同様の練習の場を提供して、障害者総合支援法に基づいた自治体への意見書を作成しています。
対応する診療科
- 腎がん
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腎臓は背中の直下に左右1つずつある重さ約150gmのそら豆状の臓器で、主な働きは尿をつくり体内の老廃物を排泄することです。腎がんは尿生成を行なう腎実質にできるがんです。症状には肉眼的血尿、腰背部痛、腹部腫瘤がありますが、最近は健康診断(CT、超音波検査)で早期発見されることが多いです。腎がんに有効な薬も複数ありますが、早期発見し手術で腎臓全体もしくはがんを含めた腎臓の一部を摘出するのが根治するための唯一の治療法です。
対応する診療科
- じん肺
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準備中
- 腎不全(末期)
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原因によらず、腎機能の低下が進行した状態が末期腎不全です。おおよそeGFR10ml/min/1.73㎡未満になると尿毒症の症状が強く出やすくなります。症状はとても多彩で、動悸息切れ・貧血・むくみ・吐き気や食欲低下・かゆみ・疲れやすさなど様々です。体内にたまった老廃物を除去し、症状を改善させるには腎代替療法(透析か腎移植)が必要です。人工透析療法(腹膜透析や血液透析)、腎移植(献腎移植や生体腎移植)といった治療法があり、基礎疾患や年齢、生活スタイルなどを考慮しながら相談してどの治療が最適かを決めていきます。
- 女性医師・スタッフに相談したい時
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症状があっても「何科を受診すればよいかわからない」、健康不安があっても「ちょっと男性医師には相談しにくい」と感じる場合には女性総合外来へ相談してください。原則的には女性総合外来はどのような主訴にも対応し、治療の方向性をアドバイスします(治療は該当科をご紹介します)。
対応する診療科
- 膵がん(消化器内科)
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膵がんは初期には無症状のことが多いため、早期には極めて発見しにくいがんです。各種画像検査を行い、必要に応じて超音波内視鏡下穿刺吸引細胞診(EUS-FNA)を行い、診断を確定していきます。治療は手術が第一選択で、病変の拡がりや患者さんの状態を見極め、手術が可能かどうかを評価します。進行した状態であっても、以前は選択肢が少なかった抗がん剤も、nab-PTX(商品名:アブラキサン)、Nal-iri(商品名:オニバイド)といったくすりや、免疫チェックポイント阻害剤など治療の選択肢が増え、長期生存が見込めるようになってきています。
- 膵がん(外科)
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膵がんは膵臓にできるがんで、悪性腫瘍です。腹痛、食欲不振、腹部膨満感、黄疸、腰痛、背部痛などが症状です。糖尿病の発症や増悪がみられることがあります。血液検査、腹部超音波検査、CT検査、MRI検査、PET検査、超音波内視鏡検査等を行います。治療には、手術、薬物療法、放射線治療があります。手術のみ、もしくは手術と薬物療法、放射線治療を組み合わせた治療(集学的治療)を行います。切除できない場合は、主に薬物療法や薬物療法と放射線治療を組み合わせた治療を行います。
- (中枢性)睡眠時無呼吸症候群(CSAS)
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気道の閉塞によっておこる閉塞性睡眠時医無呼吸ではなく、脳の働きの低下から睡眠時に無呼吸のため低換気状態となり血中の二酸化炭素濃度が上昇してしまうことがあります。脳変性疾患であるパーキンソン病や進行性核上性麻痺、認知症のひとつであるびまん性レビー小体病、多系統萎縮症などに多く、突然死の原因となります。
- 閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)
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閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)とは睡眠中に断続的に無呼吸(むこきゅう:10秒以上続く気流停止)を繰り返し、その結果、日中の眠気などの症状に加え呼吸循環系への障害をきたす疾患で、中年男性のいびきをかく人や肥満者に多くみられます。 治療としては、肥満のある人では減量が基本的治療として重要ですが、経鼻式陽圧呼吸(NCPAP)(けいびしきようあつこきゅう)や、口腔内装具(マウスピース様の装置)により下顎を前方に位置付けて上気道を拡張させ治療する歯科的治療が効果的であることがわかっています。
- 頭痛
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頭痛には脳腫瘍・脳卒中(くも膜下出血・脳出血・脳梗塞など)の器質的疾患に伴う頭痛と、脳などの組織に異常がない器質的疾患に伴わない頭痛(機能的頭痛)に分類されます。発熱があり嘔吐を伴う頭痛、首が痛くて顎の先が胸につかない後頚部痛などの場合は髄膜炎の頭痛を疑います。機能的頭痛の大半は肩こりなどから誘発される筋緊張性頭痛で、頭全体の締め付けられるような痛みが出現します。片頭痛は脳表面の硬膜血管の拡張を原因とする頭痛で、目のチラツキや視野異常などの前駆症状を伴うことがあり血管性頭痛と呼ばれます。頭痛の診療には器質的頭痛の否定が必要です。普段からの頭痛の有無に関わらず突然の「今まで経験したことのない痛み」や手足のしびれ・運動麻痺・嘔吐を伴う、視野が狭い・視力が急におちるなどの症状がある場合は速やかに脳神経内科・外科、救急外来への受診が必要です。
- 性器出血(不正出血)
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月経とは無関係な膣出血は子宮頸がん・子宮体がん、卵巣がんなど婦人科系の悪性腫瘍の初期症状のことがあるので注意しましょう。女性ホルモン分泌に変化のおこる更年期や強いストレスでも不正出血がおこることがあります。
- 咳
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風邪などによる咳は、通常であれば数日でおさまる場合がほとんどです。2週間以上も咳が続く、咳で眠ることができないなどの場合は風邪以外の原因かもしれないので受診が必要です。
- 背中の痛み
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骨の異常・筋肉疲労による筋肉痛、神経痛などで痛みが生じます。膵臓がんや肺がんの症状のこともあります。突然の激痛や、強い痛みが続く場合は狭心症や大動脈解離など危険な病気の可能性もあり早めの受診が必要です。
- 性器感染症(前立腺炎、精巣上体炎)
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前立腺、精巣上体に細菌等が侵入して生じた感染症です。急性前立腺炎は、排尿時痛、排尿困難、頻尿、発熱等の症状で発症します。また急性精巣上体炎は陰嚢の腫大、疼痛、発熱等で発症します。どちらの病気も抗生剤で治療を行います。また男性のみに生じる病気で、性行為を介して感染する場合もあり注意が必要です。
対応する診療科
- 正常圧水頭症
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歩行障害、認知機能障害、尿失禁が主な症状です。画像診断および髄液検査(タップテスト)で臨床診断が確定され、外科的手術(シャント手術)を行います。脳外科と脳神経内科が連携して適切な診断・治療を行います。
- 脊髄損傷後四肢体幹麻痺
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頚髄損傷による四肢麻痺、および胸腰髄損傷による対麻痺になった患者さんがリハビリテーション目的に入院されます。高位頚髄損傷の場合は人工呼吸器の外れた時点で、リハビリテーション科に入院していただいています。多くの患者さんにおいて障害が重いため、理学療法士・作業療法士・言語聴覚療法士・看護師らと密に連携したリハビリテーションを提供しています。また、麻痺した患者さんがなりやすい褥瘡・仮骨性筋炎・神経障害性疼痛などにはさまざまな検査、評価をおこなった上で、患者さんに適した治療を選択します。手術後の脊椎評価は整形外科のサポートを受けることができます。
対応する診療科
- 脊髄損傷後神経因性膀胱
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脊髄損傷が原因となり排尿障害を来します。リハビリテーション科では膀胱造影・膀胱内圧測定などを組み合わせたウロダイナミクススタディーを実施し、泌尿器科と連携することにより内服薬の調整をしています。また泌尿器科で行われている膀胱へのボツリヌストキシンの施注前後にこの評価を行うことによって、適切で総合的な排尿管理法を提案しています。
- 脊髄損傷後直腸機能障害
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脊髄損傷後には、排尿と同様に便排出障害や便失禁を来すことがしばしばみられます。緩下剤の内服や浣腸療法では症状が改善しないことや介護する側の労力を要することがしばしばみられますが、コロプラスト社が開発したペディスティーンを使用した洗腸療法を導入することにより、多くの脊髄損傷患者さんで排便対処時間の短縮や便失禁の改善などが得られています。
対応する診療科
- 摂食障害
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摂食障害とは、過食・拒食など食事行動の異常が続き、体重や体型のとらえかた(ボディイメージ)などを中心に心と体の両方に影響が及ぶ病気の総称です。やせや栄養障害、嘔吐などの症状によって身体の合併症がおこりときには生命の危険に陥ることもあります。10代から20代の女性に多いと言われていますが年齢や性別に関わらず誰にでもおこる可能性があります。
- 切迫早産
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切迫早産とは早産(22週0日~36週6日までの出産)となる危険性が高いと考えられる状態のことをいいます。子宮収縮が規則的かつ頻繁におこり、子宮の出口(子宮口)が開き、胎児が出てきそうな状態のことです。切迫早産の治療では、子宮口が開かないようにするために、子宮収縮を抑える目的で子宮収縮抑制薬を使用することがあります。切迫早産の原因の一つでもある細菌による感染が疑われれば抗菌薬を使用することもあります。子宮収縮の程度が軽く、子宮口があまり開いていない場合は外来通院による治療でもいいのですが、子宮収縮が強く認められ、子宮口の開大が進んでいる状態では、入院して子宮収縮抑制薬の点滴治療を考慮します。
対応する診療科
- ぜんめい(喘鳴)
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呼吸時の喘ぐような音を「ぜんめい」と呼びます。吸気時のあえぐような音を吸気性ぜんめい、吐く時を呼気性ぜんめいと言いますが、いずれも気道(息の通り道)になんらかの閉塞があることを意味します。あえぐような呼吸が続く、意識レベルの低下、顔面や舌の腫れを伴う場合などはすぐに救急外来を受診するべきです。
- 舌痛症
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舌痛症(ぜっつうしょう)は舌に炎症や潰瘍などの明らかな病変がなく、その色調や機能も正常ですが、患者が舌に慢性的なひりひり感、ぴりぴり感、灼熱感(しゃくねつかん)などの痛みを訴える疾患です。貧血に伴う舌炎による舌痛、糖尿病、薬物などによる口腔乾燥により二次的に生じる舌痛、歯列不正、咬耗に伴う歯および補綴物鋭縁、舌癖による舌痛、カンジダ症による舌痛などと区別する必要があります。中高年の女性に多く、食事中や何かに熱中している時には痛みを感じないことが多いのが特徴で、歯科心身症の代表的な疾患です。 治療としては、さまざまな方法が試みられますが、現在、最も有望な治療法は抗うつ薬を中心とした薬物療法です。
- 舌がん
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口腔がんは、口唇がん、舌がん、口底がん、歯肉がん、頬粘膜がん、硬口蓋がんなどに分けられます。これらのうち、舌がんの発生頻度がもっとも高く、口腔がんの約40%を占めます。そのほかには唾液腺から発生するがんなどもみられます。 悪性腫瘍は、(1)病気の進行が速く、できもの(潰瘍、腫瘤)が速く大きくなる、(2)できものの周りが硬い、(3)周囲と癒着していて、境界がはっきりしない、(4)他の部位に転移する、などの性質があります。病期が進むにつれて咀嚼や嚥下、発音が障害されたりします。また、頸部のリンパ節に転移します。さらに進行すると、肺、骨、肝臓など他の臓器に転移し、全身的な症状をおこすようになります。
対応する診療科
- 前立腺がん
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前立腺は男性にしかない臓器で精液の一部を産生し、膀胱の直下の骨盤の奥深いところに位置しています。この前立腺に発生するがんが前立腺がんです。前立腺がんの症状には排尿困難、血尿、腰痛等ありますが症状が出現してからでは手遅れになることが多いです。手遅れにならないためには前立腺がん検診(PSA検査)を受け早期発見、早期治療が大切です。前立腺がんの治療には手術療法、放射線療法、ホルモン療法と三本の柱があり治療しやすいがんと言えます。
対応する診療科
- 前立腺肥大症
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男性は40歳代に前立腺の一部にしこり(結節)が作られ、後にこの結節が大きくなり(腺腫)、前立腺の中心を走る尿道を圧迫し、排尿困難、頻尿等様々な症状を引き起こします。飲酒後全く尿が出なくなり下腹部が張って苦しくなり、夜間病院に駆け込むことは前立腺肥大症の患者様にはよくあるエピソードです。治療には薬物療法(内服薬を飲む)、手術療法(経尿道的手術)等があります。
対応する診療科
- 総胆管結石
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肝臓で作られる胆汁が流れている総胆管に結石ができ、大きくなると胆管をふさいでしまい、細菌感染や膵炎などを引き起こすおそれがあり、総胆管結石は緊急の治療が必要となることも多い病気です。内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)を行い、結石の大きさ、個数を確認し、内視鏡的乳頭括約筋切開術(EST)や内視鏡的乳頭大口径バルーン拡張術(EPLBD)で結石を取り除きます。
- 鼠径ヘルニア
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鼠径部(脚の付け根)に生じるヘルニアの総称が鼠径ヘルニアです。一般的に"脱腸"と呼ばれている病気です。腸や腸を覆う脂肪組織、卵巣、膀胱などが腹壁に生じた欠損部から飛び出します。内臓の脱出により鼠径部に膨らみができ、違和感や不快感、痛みを伴うこともあります。多くの場合は腹圧がかかったときに飛び出し、仰向けになると引っ込みますが、放置すると次第に大きくなっていき、内臓がはまりこんで元に戻らない状態(嵌頓)となることがあります。治療は手術です。腹腔鏡手術も行われています。
た行の症状/疾患
- 体重減少
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食事量は変わらないのに体重が減る場合は糖尿病や甲状腺機能亢進症(バセドウ病)など内科疾患の可能性があります。下痢や粘血便は大腸炎、胃の痛みや吐き気・食思不振などがあれば胃炎や胃・十二指腸潰瘍を疑います。血液疾患である悪性リンパ腫は消化器に病変を生じることがあり、体重減少で病気がみつかることもあります。拒食症などの摂食障害では極端に体重減少があるのにも関わらず、本人の自覚に乏しいのが特徴です。
- たちくらみ
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急に立ち上がったときに感じるふらっとしためまいをたちくらみといいます。通常はわずかな時間で治ります。立ちくらみの多くは臥位や座位から立ち上がった時に起こる脳貧血(起立性低血圧)が原因です。体位の変化に血圧調整がついていかないため立ち上がった時に血圧が急に下がります。加齢、糖尿病やパーキンソン病などの自律神経障害を伴う疾患で認められます。小児や若年者でも立っていると気分が悪くなる、たちくらみがするなどの「調節性障害」を起こすことがあり、自律神経のはたらきがうまくいかない症状です。血圧調節に関わる自律神経失調や心因性などいろいろな原因があります。
- たん
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たんは気道内の分泌物です。細菌やウイルスなどの異物の侵入を防ぐ働きがあります。通常のたんは白く透明ですが、細菌感染をおこすとたんの色が黄色・緑色になります。脳萎縮や多発脳梗塞が起こると飲み込む反応(嚥下反射)や嚥下の力が弱くなるためたんが出しづらくなります。誤嚥性肺炎の原因になるためたんをしっかり出せるようにする必要があります。たんに血が混じっている場合は肺がんや肺結核などの否定が必要です。脳梗塞や心筋梗塞予防に抗凝固・抗血小板薬を飲んでいると出血しやすくたんに血が混じることもあります。
- 多汗症
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過剰に汗をかく病気を多汗症といいます。全身の汗が増加する全身性多汗症と手のひらや足の裏、脇、顔など体の一部に汗が増える局所性多汗症があります。卵巣機能の低下した更年期にはホットフラッシュとともに顔面・頭部の異常発汗を認めることがありますが生理的な現象で疾患ではありません。
- 多発性硬化症
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大脳・小脳・脊髄・視神経など多数の部位に自己免疫異常による炎症がおこり、手足の運動麻痺やしびれ感、ふらつき、排尿障害など多様な症状を呈します。若い女性に発症することが多く、回復と再発を繰り返して運動・感覚障害や知的機能の低下が進行していく場合があります。急性期はステロイドホルモン剤や免疫グロブリンを使用して炎症を抑えます。その後は再発予防薬を用い、新しい病変の出現や大脳皮質の萎縮を予防します。(厚労省指定難病)
- 多発嚢胞腎
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ADPKD(常染色体優性多発性嚢胞腎)は、腎臓にたくさんの嚢胞(水分でできた袋)ができる遺伝性の病気です。嚢胞は年齢とともに増え、徐々に腎機能が低下します。60歳までに約半数の患者さんが末期腎不全(透析か移植が必要になること)になりますが、腎機能低下のスピードは個人差が大きく、同じ家系の中でも進み具合にはかなりの幅があります。脳動脈瘤や肝臓の嚢胞、心臓弁膜症などの病気を合併することもあり、みつかればそれぞれに治療をします。腎臓に対しては降圧治療や積極的な飲水、治療の条件を満たせばトルバプタンという嚢胞増大をおさえる薬などで治療します。
- 胆石症
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胆道にできた結石の総称です。結石の存在部位により、胆嚢結石、総胆管結石と呼ばれます。上腹部痛、背部痛、肝機能障害、発熱、黄疸などを生じます。検査は血液検査、腹部超音波検査、CT検査、MRI検査、内視鏡検査、超音波内視鏡検査等を行います。治療は薬物治療、内視鏡治療、手術などが行われます。胆石手術の多くは開腹ではなく腹腔鏡手術が行われています。
- 胆道がん
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胆道がんは、胆道にできる悪性腫瘍です。周囲のリンパ節、肝臓、肺などの臓器に転移したり、膵臓などの周囲の臓器に浸潤(がんが周囲に染み出るように広がっていくこと)したりすることがあります。黄疸、右上腹部痛、体重減少などの症状があります。血液検査、腹部超音波検査、CT検査、MRI検査、PET検査、内視鏡検査などで検査します。治療は手術、薬物治療です。
- 大腿骨近位部骨折
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高齢者が転倒し、股関節痛で歩けなくなる場合は、ほとんどが本骨折です。1週間寝たきりでいると10-15%の筋力低下を生じ、著しく日常生活機能を低下させます。速やかに手術を行い、早期リハビリテーションにより機能を保つことが大事です。中部ろうさい病院整形外科ではなるべく受傷後48時間以内に骨接合術を行うようにしています。また骨粗鬆症により骨折しやすい状態にあるため、次の骨折を予防するために骨粗鬆症の治療も入院中に開始します。
- 大腸がん
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大腸がんは、大腸(結腸・直腸)に発生するがんで、悪性腫瘍です。腺腫という良性のポリープががん化して発生するものと、正常な粘膜から癌発生するものがあります。早期の段階では自覚症状はほとんどなく、進行すると、血便(便に血が混じる)、下血(腸からの出血)、下痢と便秘の繰り返し、便が細い、便が残る感じ、おなかが張る、腹痛、貧血、体重減少などの症状があります。注腸造影検査、下部消化管内視鏡検査、腹部超音波検査、CT検査、MRI検査、PET検査などを行います。治療には、内視鏡治療、手術、薬物療法、放射線治療などがあります。
- 大腸ポリープ
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大腸の表面の、粘膜の一部がイボのように隆起してできたもののことを大腸ポリープといいます。当院では、大腸カメラで切除対象のポリープが見つかった場合、そのまま日帰りが可能な大腸ポリープ切除術を行っています。通常のポリープ切除術は、スネアという特殊なワイヤーでポリープの根元を絞めて高周波電流を流して切除しますが、近年、高周波電流を流さず、スネアでポリープの根元を絞めて切除するコールドスネアポリペクトミーが主流になってきており、中部ろうさい病院でも施行件数が増えてきています。
- 大動脈解離
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大動脈とは心臓から全身へ血液を送る太い血管です。この血管は外・中・内の三層構造ですが、一番内側の内膜が縦に裂けてしまう病気が大動脈解離です。動脈硬化・高血圧・喫煙・糖尿病・脂質異常などが発症リスクです。初発症状は胸痛・背部痛です。脳梗塞を同時に起こす場合があります。上行大動脈解離で特に死亡率が高く、緊急の対応が必要です。
- 男性性機能障害(ED)
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男性性機能障害は勃起障害(ED)と射精障害の2疾患が大半を占めています。勃起障害は勃起を発現できないか持続できないため満足な性交渉ができない状態を意味します。原因の半分は精神的な問題で残る半分が糖尿病、動脈硬化など生活習慣病です。射精障害は射精が全くできない、射精までに時間がかる(遅漏)など多様な疾患群を含んでいます。勃起障害、射精障害ともに子供ができない(男性不妊症)原因となるため的確な診断とエビデンスに裏付けられた効果的な治療法で対処するこが大切です。
対応する診療科
- 聴覚スクリーニング(新生児)
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新生児の1000人に1〜2人に難聴があると言われています。新生児聴覚スクリーニングは赤ちゃんが受けることのできる聞こえの簡易検査で、痛みはなく安全で赤ちゃんが寝ている間に、11 分ほどで終了します。専門の施設でさらに詳しい検査を受けた方がよいかどうかを選別するための検査です。
- ちくのう症(副鼻腔炎)
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ちくのう症(副鼻腔炎)とは、副鼻腔の粘膜が何らかの原因で炎症を起こしている状態のことです。感染、アレルギー、カビ(真菌)、腫瘍、歯など様々な原因で臭い鼻水、鼻づまり、顔面痛、嗅覚障害などの症状が出現します。内視鏡下鼻副鼻腔手術(ESS)を行っています。現在主流で行われている手術で体への負担の少ない手術です。また安全に手術を行うためにナビゲーションを使用しています。
対応する診療科
- 智歯周囲炎(おやしらず)
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智歯(親知らず)の萌出に際してみられる周囲炎症を特に智歯周囲炎(ちししゅういえん)と呼び、20歳前後の若い人に発生する頻度の高い疾患です。最も遅く、また最も後方に萌出する智歯は、萌出異常をきたし、完全萌出せず歯肉が歯冠を部分的に覆ったままになりやすいため、不潔で、歯肉の炎症をおこしやすくなっています。 智歯周囲炎が周囲の軟組織や顎骨(がっこつ:あごの骨)に波及して顔が腫れたり、口が開きにくくなったりすることがあります。 抗菌薬や消炎鎮痛薬を投与し消炎させた後、萌出位置の異常があったり、炎症をくり返しているような場合は、智歯を抜歯します。
対応する診療科
- 中枢神経麻痺後痙縮
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脳卒中や脊髄損傷患者の後遺症として痙縮(けいしゅく)が高頻度に出現します。初期には運動療法や内服治療により症状が改善しますが、程度が増大し日常生活動作が障害されるようになります。そのような場合は、その原因となる筋にボツリヌストキシンを注射して、過剰な筋肉の収縮を軽減させます。中部ろうさい病院リハビリテーション科では低周波装置や超音波診断装置などを使用して安全性を確保しながら処置を実施しています。
対応する診療科
- 中大脳動脈閉塞症・狭窄症
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中大脳動脈閉塞症・狭窄症を示す慢性期脳梗塞に対して側頭部の頭皮を栄養する血管と中大脳動脈を吻合するバイパス手術を行い脳血流の確保を図ります。
対応する診療科
- 痛覚変調性頭痛
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片頭痛・緊張性頭痛の患者さんが慢性的に「痛い」状態にあると実際は痛みが生じる筋緊張や血管拡張はないのに痛くなってしまう・・・脳が痛みを覚えてしまっている状態といわれます。痛みを感じやすくなっている状態といってもよいでしょう。片頭痛や緊張性頭痛の治療と同時に痛みの閾値を正常化するために抗うつ剤やセロトニン再吸収阻害剤の内服薬が有効です。
- 痛風・高尿酸血症
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血清尿酸値7.0 mg/dL以上は高尿酸血症となります。尿酸値が高いだけでは自覚症状はありませんが、長期間の高尿酸血症により関節・足先などに結晶となった尿酸がたまり炎症が生じ、激痛の痛風発作が起こります。 また腎臓結石や尿管結石の原因となり、背部などに激痛を生じます。尿酸の生成抑制薬や尿への排泄促進薬で治療を行います。食事療法としてプリン体の摂取制限が必要となります。
- 手足のしびれ
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日本語では「しびれ」は動きが悪い時にも使うことばですが、医療の場面での「しびれ」は感覚(感じかた)の異常を意味します。しびれには何もしなくても痺れを感じる自発痛や、触られたり物に触れるといつもと違う感じがするしびれ、いつもより鋭く感じる、鈍く感じるなど色々の場合があります。皮膚の感覚は皮膚から末梢神経、脊髄を経由して大脳感覚中枢に刺激を伝える伝導路を通過します。この経路のどこかに異常があるとしびれ・痛みといった感覚障害が認められます。神経系の異常ばかりでなく椎間板ヘルニアなど整形疾患が原因となることが一般的です。
- 手足のひえ・冷え性
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低血圧・貧血・膠原病・甲状腺機能低下症・閉塞性動脈硬化症・バージャー病などの血行障害で認められます。筋肉量の低下(サルコペニア)を起こした高齢者や痩せた女性に多いといわれます。運動不足でも冷えが起こりやすいといわれています。そのほか自律神経機能の乱れで体温調節がうまくできず冷えを感じることもあります。適宜な運動、ストレスへの配慮などが必要です。
- 低身長
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小児内分泌専門医が、低身長や思春期早発症、甲状腺疾患などの疾患について、個々の患者様の日常生活の質を高めることができるように、ご家族と協力して治療を進めて行きます。身長が低い・身長の伸びが悪い、思春期が早いあるいは思春期が遅いなどは病気ではなく体質の場合も多いですが治療が必要な疾患もありますので小児科外来にご相談ください。
- 低髄液圧症候群
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交通事故・スポーツ外傷などが原因で脳脊髄を覆う膜(硬膜)が破れ、脳脊髄が髄液腔外へ漏れて減少するため頭痛・頚部痛・めまい・耳鳴り・倦怠感・不眠・もの忘れなどさまざまな症状が起こります。仰臥位など寝ている姿勢ではなんともないのに立ち上がると(立位)症状が出現することが特徴です。心因性の不定愁訴と区別がつきにくく、MRIやシンチグラフィーなどで髄液の漏れを証明しなければなりません。髄液が漏れている場所が確認できれば硬膜下血液パッチ(ブラッドパッチ)などの手術治療が可能です。
- 転移性肺腫瘍
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転移性肺腫瘍とは、他の臓器でできたがんが血管やリンパ管をめぐって肺に到達し、できもの(腫瘍)になったものをいいます。もともと肺にある細胞ががんとなる、いわゆる(原発性)肺がんとは異なります。肺がんであれば、肺がんを専門とする医師が治療方針を決定しますが、転移性肺腫瘍の場合、その腫瘍の顔つきがおおもとのがん(原発巣)と同じであるため、原発巣を担当する医師が治療方針を決定し、もし手術が必要であれば呼吸器外科で手術を行います。
- てんかん(小児)
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てんかんというと全身がガクガクとけいれんする病気だと思われるかもしれませんが、実際にはボーッとするてんかん発作や口が動くてんかん発作など症状は様々です。小児科ではMRIや脳波などの検査に加え、薬による治療を行っており定期的に通院されている方も多くいらっしゃいます。また、より精密な検査や外科手術などの専門治療が必要な場合には専門施設への紹介も行います。16歳以上になっても治療の継続が必要な場合は脳神経内科あるいは専門施設への紹介となる場合があります。
- 頭頸部がん
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咽頭、喉頭、口腔、舌、耳下腺など様々な部位から発生する悪性腫瘍です。これらは主に耳鼻咽喉科で治療を行います。治療としては手術、放射線、薬物療法、免疫療法などが挙げられます。どの治療法が良いのかは症例によって異なるため、最適な方法を患者さんと相談して選択していきます。
- 頭頸部良性腫瘍
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耳下腺、顎下腺、副鼻腔、甲状腺などの耳鼻咽喉科領域全般に発生する良性の腫瘍です。症状が現れないものから悪性腫瘍に準じた治療を必要とするものなど多岐に渡る種類があります。その種類に応じて、個々の患者様に適した治療方針を選択し、必要がある場合はに耳鼻咽喉科で手術を行っています。甲状腺良性腫瘍に対しては積極的に内視鏡下手術を選択しています。
- 統合失調症
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幻覚・妄想を主体とした疾患で、人口100人に1人の発症率があります。適切な薬物療法により寛解を得ることを目標とした治療が行われます。
対応する診療科
- 糖尿病(1型糖尿病)
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膵臓のランゲルハンス島にあるβ細胞の自己免疫機序による破壊により、絶対的なインスリン欠乏になる糖尿病です。発症のタイプにより、急性発症、劇症、緩徐進行に分類されます。比較的若年での発症が多く、日本人糖尿病患者の数%と言われています。急性発症、劇症タイプはすぐにインスリン自己注射療法の適応となりますが、緩徐進行型は進行がゆっくりですぐのインスリン治療を要しない場合があります。
対応する診療科
- 糖尿病(2型糖尿病)
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日本人糖尿病患者の95%以上とも言われている比較的成人に発症するタイプの糖尿病です。ただ最近は肥満傾向の10代の若年発症も増えています。必ずしも肥満を伴うわけではありませんが、遺伝的体質に過食、運動不足、高齢などの生活習慣の乱れが加わることで発症します。インスリン分泌不全や抵抗性により相対的に必要なインスリン作用が得られず高血糖となります。食事と運動療法から内服薬やインスリン注射にて治療します。
対応する診療科
- 糖尿病性壊疽・難治性潰瘍
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糖尿病性壊疽は糖尿病による下肢の血流障害を併発していることも多いため、形成外科が循環器内科と協力しながら血流評価と血行再建を行った上での手術治療や外用療法を行っています。静脈うっ滞性潰瘍などの難治性潰瘍は圧迫療法や陰圧閉鎖療法などを行いながら治療しています。
- 糖尿病性神経障害
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糖尿病性神経障害は網膜症・腎症とならぶ糖尿病三大合併症のひとつです。血糖コントロールが不良な状態が継続すると末梢神経の神経軸索が細くなり感覚障害が起こります。糖尿病の神経障害は通常、足の指や足の裏の感覚障害から始まります。じんじんとしたしびれ感や足の裏に餅が張り付いたような異常感覚、時にヒリヒリした痛みを認めます。また神経障害のひとつである自律神経障害の症状として頑固な便秘や下痢、起立性低血圧(たちくらみ)が認められます。慢性症状のほかに急速な血糖コントロールや低血糖の頻発によって痛みの強い神経障害を起こしやすいことも知られています。
- 糖尿病性網膜症
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糖尿病には腎臓障害や神経障害など様々な合併症が知られていますが、目の奥に出血を起こすなどの糖尿病網膜症が起きることがあります。中等度以上の網膜症にはレーザー治療を行うことがありますし、硝子体出血などの重度の網膜症には硝子体手術の適応となることがあります。網膜の中心部分で視力に重要な黄斑と呼ばれる場所に水がたまる黄斑浮腫に対しては硝子体注射が有効なことが多いです。
- 糖尿病・肥満(小児)
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インスリン治療が必要な1型糖尿病や、食事・運動療法が主体となる2型糖尿病などを診療しています。また、最近増加傾向にある小児肥満に対して栄養指導など 生活習慣の改善の指導を行います。
対応する診療科
- 頭部外傷
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転倒・転落や交通事故等で頭部を受傷された場合、脳神経外科で対応します。受傷後急性期(1週間以内)は症状の変化が大きく入院が必要な場合もあります。また、受傷して1カ月以上経過して発症する疾患(慢性硬膜下血腫)があります。歩きにくさや認知機能の悪化、頭痛が徐々に進行することが多く、まれには意識障害が出現します。外傷後に「おかしい」と感じたらの脳神経外科を受診して下さい
- 特発性大腿骨頭壊死症
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主にアルコール多飲やステロイド薬による影響で大腿骨頭に骨壊死が起きて股関節が破壊される病気です。骨壊死した範囲が小さい場合は痛み止めなどの保存治療でも症状改善する可能性がありますが、骨壊死した範囲が大きい場合は骨壊死した部分は再生しないため、骨壊死した部分が圧壊して骨切り術や人工股関節置換術が必要になることが多いです。
- 突発性難聴
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突然原因不明の難聴が発症し、耳鳴や耳が詰まる感じや、めまいが伴う場合があります。ステロイドの治療を行います。ステロイド治療に反応が悪い場合は、鼓室内ステロイド投与をお行います。
- どこを受診すれば良いかわからない
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身体症状があっても何科に受診すれば良いかわからない、健康不安などはまず総合内科を受診しましょう。中部ろうさい病院では婦人科疾患以外の女性特有の疾患、女性医師への相談を希望するときは女性のための総合内科である女性診療科で受けています。
な行の症状/疾患
- 内頚動脈狭窄症(脳神経外科)
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脳梗塞の原因の一つです。近年高血圧・高脂血症・糖尿病など生活習慣病の合併や食事形態の変化に伴い患者数は増加傾向です。症状のない内頚動脈狭窄(無症候性)と一過性の脳虚血症状(TIA)や永続する麻痺や構音障害など発症し判明する内頚動脈狭窄(症候性)があります。症状に応じて内科的治療・外科的治療(内膜剥離手術:CEA・頚動脈ステント治療:CAS)が必要か判断します。
対応する診療科
- 内頚動脈狭窄症(脳神経内科)
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動脈硬化が進行すると頚動脈血管壁に余分なコレステロールが沈着し頚動脈の狭窄がおこります。そのため心臓から脳への血流が低下する、狭窄の原因であるプラークや血栓が一部はがれて多数の脳血管に飛散して詰まり多発塞栓をおこすなど脳梗塞のリスクが高くなります。また、一過性の麻痺や言語障害などの神経症状の出現と回復を来す一過性脳虚血発作(TIA)が起こることもあります。治療は抗血小板薬などの薬物治療に加えて頚動脈ステント留置術や頚動脈内膜剥離術を行う場合があります。頚動脈狭窄は無症候のまま脳ドックで偶然見つかることも多く、その場合も頚動脈超音波検査や頚動脈MRA、脳血流検査などを検討し、脳梗塞のリスク因子の管理や薬物治療など今後の対応を検討します。
- 内分泌疾患(小児)
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小児内分泌専門医が、低身長や思春期早発症、甲状腺疾患などの疾患について、個々の患者様の日常生活の質を高めることができるように、ご家族と協力して治療を進めて行きます。身長が低い・身長の伸びが悪い、思春期が早いあるいは思春期が遅いなどは病気ではなく体質の場合も多いですが治療が必要な疾患もありますのでご相談ください。
- 乳汁ろう(乳汁漏出症)
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乳汁漏(にゅうじゅうろう)とは妊娠・産褥期以外の時に乳汁(おっぱい)の分泌が見られる状態です。女性に多い症状ですが男性にも起こります。プロラクチンというホルモンが脳下垂体から異常に分泌されている状態で、脳腫瘍の可能性があります。吐き気どめ・降圧薬などの薬の副作用でも起こるので注意が必要です。血の混じった分泌液が乳頭から出る場合は乳がんの症状のことがあるので早めの受診が必要です。
- 乳がん
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乳がんは乳腺の組織にできるがんで悪性腫瘍です。乳房のしこり、乳房のえくぼやただれ、左右の乳房の形が非対照になる、乳頭から分泌物が出る、などが症状です。男性にも発生することがあります。乳房の周りのリンパ節や、肺、肝臓、骨、脳などに転移することがあります。乳がんは自分で見つけることのできるがんの1つです。日頃から入浴や着替えのときなどに、自分の乳房を見たり触ったりして、セルフチェックを心がけましょう。セルフチェックで見つけられないこともあるため、定期的に乳がん検診を受けることは非常に重要です。診察(視触診)、マンモグラフィー、超音波検査、針生検検査、CT検査、MRI検査、骨シンチ検査、PET検査等を行います。治療法には、手術、放射線治療、薬物療法があります。
- 尿もれ(尿失禁)
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尿もれや尿失禁(おもらし)にはお腹に力をいれたとき・咳をした時などに起こる腹圧性尿失禁、急に排尿したくなり間に合わない切迫性尿失禁、自分では排尿したいのになかなか出ず少しずつもれてしまう溢流性尿失禁、排尿機能は正常なのに認知症のためにトイレでの排尿ができない機能性尿失禁などいろいろなタイプがあります。状態や原因に応じてきちんとした治療を受けることが大切です。
- 尿路感染症(腎盂腎炎、膀胱炎、尿道炎)
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尿路感染症は腎臓、尿管、膀胱、尿道に細菌等が侵入して生じた感染症です。急性膀胱炎は若い女性に多く、症状は排尿時痛、頻尿、尿混濁が3主徴です。急性腎盂腎炎も若い女性に多く、症状は発熱、側腹部痛になります。どちらの病気も抗生剤で治療を行います。また尿道炎は若い男性に多く、症状は排尿時痛、尿道からの排膿になります。尿道炎は性行為を介して感染する場合が多く注意が必要です。
対応する診療科
- 尿路結石
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尿路結石は発生部位により、腎結石、尿管結石、膀胱結石に分類されます。この中でも尿管結石は強い腹痛(腰痛)、血尿で発症します。夜間救急車で受診するような強い腹痛の原因の多くは尿管結石です。治療法は結石のサイズで異なり、小さい結石(5−10mm未満)は薬を飲んで自然排石を待ちます。また大きい結石(5−10mm以上)は尿道から細い内視鏡を挿入してレーザーで結石を破砕したり、体外結石破砕装置で体外から衝撃波で結石を破砕します。
- 尿路上皮がん(腎盂がん、尿管がん、膀胱がん)
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腎実質で作られた尿は腎臓内の腎盂(尿の貯まる袋)に移動し、その後尿管を通り膀胱に貯まります。尿意を感じると尿道を介して尿は体外に排出されます。この一連の尿の排泄通路(腎盂、尿管、膀胱、尿道)を尿路上皮と呼び、これらに発生するがんを尿路上皮がん(腎盂がん、尿管がん、膀胱がん、尿道がん)と呼びます。尿路上皮がんの初発症状は何の前触れもなく突然肉眼的血尿(真っ赤な尿)が出ることです。この場合直ちに泌尿器科を受診して下さい。
対応する診療科
- 妊娠糖尿病(産婦人科)
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妊娠糖尿病とは、妊娠中にはじめて発見された糖代謝異常です。なお、妊娠前から既に糖尿病と診断されている場合等は含まれませんが、より重度の状態ですので、血糖をより厳密に管理する必要があります。妊娠糖尿病は妊娠高血圧症候群、羊水量の異常、肩甲難産、網膜症・腎症を合併する場合があります。胎児も流産、形態異常、巨大児、心臓の肥大、低血糖、多血症、電解質異常、黄疸、胎児死亡などを発症する場合があります。妊婦さんの7〜9%は妊娠糖尿病と診断されるため、きちんと検査を受けましょう。特に肥満、糖尿病の家族歴のある人、高年妊娠、巨大児出産既往のある人などはハイリスクですので必ず検査をうけてください。
- 妊娠糖尿病
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もともとは糖尿病と言われたことがない方が妊娠に伴って高血糖を来すと妊娠糖尿病と診断されます。特に胎児生育への影響が大きい妊娠初期に厳格な血糖管理を必要とする場合があり、早期からの受診が必要です。妊娠中は継続的に食前食後の自己測定を行い必要に応じインスリン自己注射療法を始めていただきます。出産後多くの方は健常の血糖値に速やかに改善しますが、将来糖尿病になる可能性は高いです。
対応する診療科
- 認知症
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アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、脳血管性認知症、前頭側頭葉型認知症を4大認知症といい、認知症の90%以上は4つのどれかに該当するといわれます。なかでもアルツハイマー型認知症が最多で認知症というと物忘れが目立つアルツハイマー型を思い浮かべる人も少なくありません。レビー小体型は幻視や動作緩慢が初期症状です。脳血管性認知症は脳出血や脳梗塞が原因で起こり、もの忘れ・判断力の低下のほか嚥下障害や歩行障害を伴います。前頭側頭葉型では初期には物忘れが目立たず、人格変化が目立ちます。認知症の種類によって進行の速度や形式が変わるため早期診断が重要です。また認知症の中には外科手術による治療や内科疾患に伴う進行抑制可能な認知症、薬物による偽性認知症などがありMRIや脳血流検査、血液検査などで鑑別していきます。
- 眠気
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眠気のほとんどは生理的なものですが、十分な睡眠時間があるのに昼間も眠い場合は睡眠時に無呼吸状態をくりかえす睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。女性は月経前症候群の症状のひとつとして眠気が認められます。高齢者が昼間寝てばかりいるのは加齢で眠りが浅くなったせいもありますが、認知症症状(アパシー・無気力)や慢性硬膜下血腫などの傾眠傾向の場合もあるので注意が必要です。また眠気とは異なるものの、突然ごくわずかの時間意識が途切れる場合はてんかんの発作のこともあります。
関連疾患・鑑別疾患
対応する診療科
- ネフローゼ症候群
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ネフローゼ症候群は尿からタンパク質がもれて、血液中のタンパク質であるアルブミンが少なくなることで体全体がむくむ病態です。ひとつの病気ではなく、同じような症状を出す様々な病気の総称です。足や顔のむくみや尿の泡立ちがよくある症状ですが、ひどくなると肺や腹部、心臓や陰のうにも水がたまります。血液中のコレステロールが増えたり、腎不全、血栓症(血管が詰まる病気)、感染症を合併する危険性もあります。腎生検(入院して腎臓に針を刺し、採った腎臓を顕微鏡でみる検査)で原因となる病気を調べて、結果に応じてステロイドや免疫抑制といった薬を中心とした治療を行います。
- 喉がつまる
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食事は問題なく食べることができるのに、喉に何か詰まっているような感じがして気になって仕方がないことがあります。通過障害のない喉の閉塞感はアレルギー性鼻炎の後鼻漏、逆流性食道炎などの症状のこともありますが、ストレスが原因で喉が感じやすくなったための心身症のこともあります。まずは耳鼻科や内科(消化器科)で通過障害の原因がないことを確認しましょう。
- のぼせ
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のぼせとは頭・顔などが異常にな熱さを感じることです。「ほてり」とともに更年期の女性ホルモン分泌の低下による身体症状としてよく知られています。緊張したときや感情がたかぶったときに出現しやすく、睡眠中にも起こり「寝汗」になる場合があります。のぼせは更年期症状としてだけでなく、自律神経失調症状として年齢に関係なくおこることがあります。甲状腺疾患や高血圧など他の疾患との鑑別が必要です。
- 脳炎・髄膜炎
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脳炎・髄膜炎とは脳や脊髄、これらを包む髄膜に炎症が起こった状態です。原因としてウイルスや細菌などの感染性、自己免疫システムの異常から炎症を起こす自己免疫性、薬剤性や腫瘍性などがあります。発熱・頭痛・悪心嘔吐・後頚部痛・けいれん発作が起こり、意識障害や異常行動など多彩な症状が起こります。出来るだけはやく受診しMRIなどの画像検査、腰椎穿刺による髄液検査などを行い総合的に診断しますが、早期診断と治療が重要です。
- 膿胸
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膿胸とは、胸の中(胸腔)に膿(うみ)や、膿様の液体が貯留した状態のことをいいます。原因としては、肺炎などで肺の中に生じた炎症が胸腔におよぶことによって生じるものや、食道や肺などに対する手術後の合併症として発症するものなどがあります。症状としては、発熱や胸の痛み、息苦しさがあります。また、重症化するとショック症状(血圧低下、意識障害)を起こすこともあります。治療は、適切な抗菌薬の投与と膿をからだの外に出すこと(排膿)ですが、これらの治療を行っても良くならない場合は手術を行います。
- 脳梗塞(脳神経内科)
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脳梗塞とは何らかの原因で脳の動脈が閉塞し、血流が途絶して脳の一部が壊死してしまう病気です。脳血管の動脈硬化が原因の脳血栓と、心臓でできた血栓や頚動脈壁のコレステロールのかたまりや血栓が脳内の血管に達して詰まる脳塞栓とがあります。脳の障害部位によって、半身麻痺やことばの障害、感覚障害などいろいろな症状が出現し、しばしば後遺症が残ります。発症から数時間以内であれば血栓溶解療法(t-PA静注療法)や血管内カテーテル治療で壊死に陥りかけた神経細胞を救済できる可能性があります。高血圧や糖尿病、心房細動、脂質異常症、慢性腎臓病、喫煙、肥満などが発症の危険因子です。
- 脳出血
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一般的に高血圧に関連した脳出血(高血圧性脳出血)が最も多く、高齢化に伴い発症するタイプの脳出血(脳皮質下出血)や内服している血液サラサラ薬(抗凝固薬・抗血小板薬)により二次的に生じる脳出血も増大傾向です。外科的手術が必要な場合、全身麻酔下に開頭血種除去あるいは内視鏡下血種除去、脳室ドレナージなどを行います。
- 脳腫瘍(良性・悪性)
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脳腫瘍は脳実質自体から生じる脳腫瘍(グリオーマとも呼ばれる)と、脳・神経の周囲の構造物(硬膜や神経鞘)から生じる腫瘍(良性腫瘍が多い)に大きく分かれます。また、がんの中には脳に腫瘍が転移するものがあります。麻痺や言語障害、視野障害など症状は部位により様々です。まずは画像診断をすることをお勧めします。必要に応じて手術や薬物治療、放射線治療など組み合わせて治療します。確定診断には手術による病理検査が必要です。
対応する診療科
- 脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)
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交通事故・スポーツ外傷などが原因で脳脊髄を覆う膜(硬膜)が破れ、脳脊髄が髄液腔外へ漏れて減少するため頭痛・頚部痛・めまい・耳鳴り・倦怠感・不眠・もの忘れなどさまざまな症状が起こります。仰臥位など寝ている姿勢ではなんともないのに立ち上がると(立位)症状が出現することが特徴です。心因性の不定愁訴と区別がつきにくく、MRIやシンチグラフィーなどで髄液の漏れを証明しなければなりません。髄液が漏れている場所が確認できれば硬膜下血液パッチ(ブラッドパッチ)などの手術治療が可能です。
- 脳動静脈奇形
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脳卒中を起こす稀な疾患です。頭部MRIおよび造影検査にて診断されます。動静脈奇形・硬膜動静脈瘻では外科治療として開頭手術、血管内治療があり、症例により放射線治療を組み合わせます。
対応する診療科
は行の症状/疾患
- 徘徊
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徘徊とは認知症の周辺症状のひとつであり、目的なく歩き回る、車椅子で動き回る、床やベッドの上でゴソゴソするなどの行動をさします。認知症の周辺症状は夕方から夜間にかけて増悪することが多く、夜間の徘徊は介護する家族の大きな負担であり、危険行動でもあります。徘徊が起こるきっかけは環境の変化、過去の習慣や記憶のよみがえりによるものなど様々です。主治医に相談して対応を考えましょう。
- 背部痛
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骨の異常・筋肉疲労による筋肉痛、神経痛などで痛みが生じます。膵臓がんや肺がんの症状のこともあります。突然の激痛や、強い痛みが続く場合は狭心症や大動脈解離など危険な病気の可能性もあり早めの受診が必要です。
- 発達(小児)
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乳幼児期の運動や言葉の遅れに対して、血液検査や発達検査などの必要な検査を行うとともに、療育施設への橋渡しを行います。また、落ち着きがない、かんしゃくを起こしやすい、集団行動が苦手、こだわりが強い、特定の教科が極端に苦手、など様々なお困りごとに対しては、医師と公認心理師・臨床心理士が連携して、カウンセリングなどの心理社会的治療や投薬治療を行い、必要に応じて児童精神科などの専門施設への紹介も行います。
対応する診療科
- 瘢痕拘縮(傷跡のひきつれ)
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外傷や手術後の傷跡のケアについて、薬物療法やテーピングなどによる症状の緩和や改善を指導し、必要に応じて手術療法も行っています。また再発しやすいケロイドに対しても薬物療法のみではなく、放射線科の協力のもとに放射線治療も併用し再発防止を目指して手術も行っています。
- 肺がん
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肺がんは非小細胞がんと小細胞がんの2つに大きく分類されます。さらに非小細胞がんは腺がん、扁平上皮がん、大細胞がんなどに分類されます。日本人の肺がんで最も多いのは腺がんで、次に扁平上皮がんが多いです。腺がんなどの非小細胞がんでは一般的に臨床病期0期から3期の一部までが手術の適応で、それ以外の病期では化学療法(抗がん剤)や放射線治療を行います。一方、小細胞がんの多くは化学療法や放射線治療を行いますが、早期の場合は手術を行うこともあります。
- 肺気腫
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準備中
- 肺高血圧症
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準備中
- 白内障
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カメラのレンズの働きをする水晶体が濁って見にくくなる病気です。症状は視力低下、かすむ、ぼやけるなどです。原因は加齢によるものが最多ですが、打撲やステロイド治療などによって生じることがあります。進行した白内障は手術をする必要があります。超音波で水晶体を砕いて吸い出し、人工レンズを挿入するという手術を行います。
対応する診療科
- 橋本病
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原発性甲状腺機能低下症で最も多いのは慢性甲状腺炎(橋本病)です。橋本病は自己免疫疾患の一つで、主な症状は甲状腺腫大です。血中甲状腺ホルモン(fT3, fT4値)の低下と甲状腺刺激ホルモン(TSH)値の上昇、甲状腺に対する自己抗体が陽性となることで診断されます。血中甲状腺ホルモン値が低下するため、徐脈、心肥大、うつ状態、筋力低下、脱毛、皮膚乾燥、過多月経、低体温などの症状がみとめられます。甲状腺ホルモン製剤の内服で補充療法を行います。
対応する診療科
- 発達障害
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発達障害は産まれついの性格・脳の働き方の違いにより、幼児のうちから行動面や情緒面に特徴のある状態です。そのため養育者が育児の悩みを抱えたり、こどもが生きづらさを感じたりすることもあります。発達障害があっても、本人や家族、周囲のひとが、特性に応じた日常生活や学校・職場での過ごし方を工夫することで、本人の特性を活かし、日常生活の困難さを軽減することができます。
- バセドウ病(甲状腺機能亢進症)
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自己免疫異常による甲状腺機能亢進症です。比較的女性に多く、体質が影響する部分もあり、しばしば1型糖尿病と同時に見つかります。甲状腺に対する刺激抗体により血中甲状腺ホルモン(fT3, fT4)値が上昇し、動悸、発汗、イライラ感、下痢、体重減少などの症状が出現します。治療としては、まず内服薬が多くで選択されますが、改善が不十分の場合は手術療法や放射性ヨウ素内用療法が行われます。
- ばね指
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ばね指は指の付け根付近に力がかかり、同部の腱や腱鞘に炎症が起きて腱鞘炎になり、さらに進行し引っ掛かりが生じ、ばね現象が起きる病気です。局所安静や消炎鎮痛剤の内服や外用薬、腱鞘内ステロイド注射で治療しますが、これらが無効な場合や再発を繰り返す場合は、日帰りでの腱鞘切開術を行います。
- パニック障害
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突然の動悸やめまい、発汗、息苦しさ、吐き気、手足の震えといった発作(パニック発作)を起こし生活に支障が出ている状態です。パニック発作を繰り返すうちに発作のない時も不安を感じたり、特定の場所や状況に強い不安を感じるようになってしまいます。不安感のほか強い身体症状を伴いますが身体の検査には異常が見つかりません。原因がわからないためさらに不安が募り生活に支障が出たり、原因を探して多数の医療機関を受診する(ドクターショッピング)の状態にもなりやすいといわれています。「死んでしまうのではないか」という程の強い不安が発作的に出現しますが、適切な薬物療法を用いることで症状の緩和を図ることが可能です。
- パーキンソン症候群
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パーキンソン病(別項)と同じような症状を呈しながら、別の原因と関連している疾患をまとめてパーキンソン症候群とよびます。脳梗塞によるパーキンソン症状、慢性硬膜下血腫、正常圧水頭症やパーキンソン病以外の脳変性疾患(進行性核状性麻痺・多系統萎縮症など)が含まれます。認知症のひとつであるびまん性レビー小体病でも歩行障害などパーキンソン病に似た症状が認められます。パーキンソン症候群の疾患はパーキンソン病と異なり内服治療の効果が乏しいことが多いです。
- パーキンソン病
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パーキンソン病とは手足の振戦(ふるえ)やこわばり、動作緩慢、転びやすいなど運動症状を初発症状とする脳の変性疾患です。60歳以上の100人に1人の発症といわれます。抗パーキンソン剤の内服が有効です。レビー小体型認知症にも同様の運動症状が出現します。また進行性核上性麻痺、正常圧水頭症、多発性脳梗塞でもパーキンソン病に似た症状を呈します(パーキンソン症候群と呼ばれる)が、薬の効果があまりありません。抗精神病薬や胃腸薬の副作用でパーキンソン症状を呈することもあります。(厚労省指定難病)
- 肥満症(高度肥満症)
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日本肥満学会ではBMI(Body Mass Index)25以上の方を肥満と定義し、さらに膝痛・股関節痛・腰痛を伴ったり糖尿病や脂質異常症など慢性疾患の合併がある場合は、治療の対象である病気として「肥満症」としています。治療は栄養と運動療法の指導を中心に毎日の体重測定と記録をつけることから始め、多くの場合は各種の薬物療法や超低カロリー療法を追加して行います。高度肥満症の場合はさらには胃の縮小手術も行われます。
対応する診療科
- 頻尿
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尿が近い、回数が多いという症状を頻尿といいます。一般的には起床から就寝までの排尿回数が8回以上の場合を頻尿としています。頻尿の原因のひとつとして、膀胱に十分尿が溜まっていないのに尿意が抑えられない「過活動性膀胱」があり脳卒中や前立腺肥大のみばかりでなく加齢によりおこることもあります。夜間頻尿は、加齢とともに頻度が高くなり日常生活に支障がでることがあります。多尿の原因は糖尿病など内科疾患の場合もあります。
- 微熱
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微熱には明確な定義はありませんが一般には37度から37.4 度程度の体温を指すようです。長く続くものでは自律神経の乱れや膠原病などの可能性があります。乳幼児や高齢者は体温調節が下手なので、炎天下や冬に暖房が強すぎる場合も微熱程度に体温が上がることがあります(うつ熱)。
- 鼻中隔湾曲症
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薄い骨と軟骨からできてい鼻の左右を分けている壁(鼻中隔)が、曲がることによって鼻づまりとなる病気です。 いびきの原因となる場合もあります。中部ろうさい病院耳鼻咽喉科では全身麻酔下にて手術を行っており、鼻の中を切開して、軟骨、骨の一部を除去し鼻づまりの改善を目指します。
対応する診療科
- 複視
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ものが二重に見えることを複視といいます。片目でははっきり見えるのに両目で見ると二重に見える場合は眼球の動きが左右で異なっているのかもしれません。眼球の動きは脳幹の眼球運動を支配する核や核から始まる動眼神経などの脳神経が関与しています。脳幹部の小さな梗塞や出血のほか、糖尿病でも微小血管障害のために動眼神経麻痺がおこることがあります。甲状腺疾患では眼球を動かす筋肉に炎症がおこり複視がおこります。重症筋無力症では、疲労によって起こる複視が無力症の初発症状のことがあります。
- 腹痛
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痛みの部位や強さ、性質(鈍い痛み、疝痛(さし込む痛み)、発症のしかたなどで原因は様々です。胃や腸のみでなく循環器系や泌尿器系・婦人科系に原因があることもあります。
- 不定愁訴の相談
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微熱、ふしぶしの痛み、頭痛、しびれ、めまい、喉がつまる、胸が苦しい、動悸・食欲不振・過食・意欲低下・倦怠感・不眠などの症状は原因の診断がつきにくく、一般的な健診では症状があるにも関わらず「異常なし」の場合があります。女性外来では器質的異常の有無の確認、器質的異常が見つからない場合の対応法など検討し治療方針をアドバイスしていくことが可能です。
- 不明熱
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原因のはっきりしない発熱を不明熱と呼びます。厳密には38.3℃以上の発熱が3週間以上続く場合をさします。感染症や膠原病、悪性腫瘍などを念頭に検査を行います。
- ふるえ
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ふるえ(振戦)には手足の安静時振戦や何かの動作に伴い起こる運動時振戦などがあり、細かいふるえからバタバタした大きなふるえまで多彩です。原因も甲状腺機能亢進症などの内科疾患によるものや家族性の本態性振戦などさまざまです。脳の変性疾患であるパーキンソン病の症状として安静時のふるえが手足に認められることがあります。字を書く時にだけ手に出現するふるえは「書痙」とよばれ無意識におこるる不随意運動(局所性ジストニア)といわれています。
- 不安障害
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原因不明の対象のない、とらえどころのない不安が主な特徴の疾患です。脳内のセロトニンの減少によって生じ、適切な薬物療法で寛解が得られます。
- 副鼻腔炎
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ちくのう症(副鼻腔炎)とは、副鼻腔の粘膜が何らかの原因で炎症を起こしている状態のことです。感染、アレルギー、カビ(真菌)、腫瘍、歯など様々な原因で臭い鼻水、鼻づまり、顔面痛、嗅覚障害などの症状が出現します。内視鏡下鼻副鼻腔手術(ESS)を行っています。現在主流で行われている手術で体への負担の少ない手術です。また安全に手術を行うためにナビゲーションを使用しています。
対応する診療科
- 不妊症
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不妊症とは、妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにもかかわらず、一定期間妊娠しないものをいいます。不妊症のカップルは10組に1組といわれていますが、近年、妊娠を考える年齢が上昇していることもあり、この割合はもっと高いとも言われています。男女とも、加齢により妊孕性(妊娠する力)が低下することが分かっています。女性は30歳を過ぎると自然に妊娠する確率は減り、35歳を過ぎると著明な低下を来します。加齢により子宮内膜症などの合併が増えること、卵子の質の低下が起こることが妊孕性低下の原因と考えられています。男性は、女性に比べるとゆっくりですが、35歳ごろから徐々に精子の質の低下が起こります。
対応する診療科
- 不眠症
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日本人の平均睡眠時間の減少とともに、本邦でも罹患頻度が増加していますが、依存性の少ない薬剤の登場により適切な医療の提供が可能となっています。不眠症には入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒、熟眠障害などのパターンがあります。不眠になる原因としては環境変化、無呼吸・痛み・かゆみなどの身体要因、悩みやイライラなど心の要因、アルコールやニコチン、カフェインの過剰摂取・薬の副作用といった生活習慣要因など多因子が関係します。睡眠導入剤を常用すると高齢者ではふらつき、幻覚などを生じ、認知症と区別のつかない状態(偽性認知症)がおこることもあるので薬剤の選択に注意が必要です。
- 閉塞性動脈硬化症
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閉塞性動脈硬化症は足を栄養する下肢の血管が動脈硬化により狭くなったり、詰まってしまう病気です。主な症状は歩くと足が痛い。足が冷たいなどです。放置すると最悪の場合は足が壊疽を起こし切断を余儀なくされます。なるべく早く受診して血流の状態を調べ、適切な治療を受けることが大切です。
- ヘリコバクター・ピロリ感染
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ヘリコバクター・ピロリ菌は胃の粘膜に住みつく細菌で、日本人の場合、年齢が高い方ほどピロリ菌に感染している率が高く、60歳以上の方は60%以上が感染していると言われています。ピロリ菌に感染していると、胃十二指腸潰瘍、胃がんなどのリスクになると言われており、内服薬で治療することができます。ただし、治療前に胃がんの有無や胃炎の程度を評価するため、胃カメラを受けていただくことが必要です。
- 変形性股関節症
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加齢や寛骨臼形成不全(骨盤の作りが悪い)などにより股関節の軟骨が削れて股関節の痛みや可動域制限がでる病気です。股関節の診察やレントゲンで診断します。まずは痛み止めやリハビリでの保存治療を行いますが、それでも改善に乏しい場合は骨切り術や人工股関節置換術を行います。中部ろうさい病院の整形外科ではナビゲーションを用いたAnterolateral supine approachにて人工股関節置換術をしており、より正確で低侵襲な手術を心がけています。
- 変形性膝関節症
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加齢や肥満などにより膝関節の軟骨が削れて膝関節の痛みや可動域制限がでる病気です。診察やレントゲンで診断します。痛み止め、リハビリなど保存治療をまず行いますが、改善に乏しい場合は骨切り術や人工膝関節置換術を行います。痛みの原因が膝関節の内側に限局し、靭帯が痛んでいない場合は人工膝関節単顆置換術(部分人工膝関節)を行うこともあります。
対応する診療科
- 片頭痛
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肩こりなどから起こる緊張型頭痛が「頭が締め付けられるように痛い」のと異なり、片頭痛の痛みは「ズキズキとま脈打つような痛み」と表現される頭痛です。何らかの原因で脳を包む硬膜の血管が急激に拡張することによって起こります。ストレス、睡眠不足、天候、飲酒などがきっかけのことが多く、女性では月経前緊張症候群の一つの症状になることもあります。非ステロイド系消炎鎮痛薬、アセトアミノフェンなどの鎮痛薬の効果に乏しく、トリプタン製剤など血管収縮を促す鎮痛薬をタイミングよく服薬する必要があります。頻回に起こる例では予防薬として血管拡張作用のある薬や抗うつ剤、抗てんかん薬を内服する場合があります。最近は発症抑制薬として痛み物質の伝達を抑える注射薬も使用できるようになりました。
- ホットフラッシュ
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過剰に汗をかく病気を多汗症といいます。全身の汗が増加する全身性多汗症と手のひらや足の裏、脇、顔など体の一部に汗が増える局所性多汗症があります。卵巣機能の低下した更年期にはホットフラッシュとともに顔面・頭部の異常発汗を認めることがありますが生理的な現象で疾患ではありません。
- 膀胱炎
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尿路感染症は腎臓、尿管、膀胱、尿道に細菌等が侵入して生じた感染症です。急性膀胱炎は若い女性に多く、症状は排尿時痛、頻尿、尿混濁が3主徴です。急性腎盂腎炎も若い女性に多く、症状は発熱、側腹部痛になります。どちらの病気も抗生剤で治療を行います。また尿道炎は若い男性に多く、症状は排尿時痛、尿道からの排膿になります。尿道炎は性行為を介して感染する場合が多く注意が必要です。
対応する診療科
- 母斑、血管腫、良性腫瘍
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母斑とは皮膚に生じる腫瘍のひとつです。一般的には「あざ」として知られていますが、「あざ」にもいくつかの種類がありそれぞれ特徴や治療法が異なります。形成外科では状況に応じて良性悪性の判断を皮膚科に相談しながら体表の腫瘍の切除を行っています。腫瘍の種類によっては手術、レーザー治療を組み合わせるなど傷跡が目立ちにくくなる工夫を行って治療を行います。
ま行の症状/疾患
- まぶたのけいれん
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眼瞼(まぶた)けいれんとは眼の周りの筋肉がけいれんして目が開けにくくなる、まばたきが上手にできないなどの症状です。顔半分が自分の意思と関係なくピクピクするのは顔面痙攣で、口のひきつるような動きが特徴です。人前で緊張したり、ストレス、疲労などが引き金になります。両者とも抗けいれん薬や神経ブロック(ボトックス治療)で治療しますが難治性の場合は超音波や放射線治療、脳外科手術が有効な場合もあります。眼瞼周囲のけいれんは顔面神経麻痺の治癒過程でおこることもあります。
- 慢性炎症性脱髄性多発神経根炎(CIDP)
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CIDPとは四肢の筋力低下やしびれ感・知覚鈍麻が2ヶ月以上にわたりゆっくり進行する末梢神経の炎症性疾患です。早期発見・早期治療が非常に重要です。治療にはステロイドホルモン剤の大量投与、血液製剤である免疫グロブリンの大量療法、血漿交換などを行います。血管炎に伴う神経障害や糖尿病性神経障害などとの鑑別が必要であり、神経伝導検査や髄液検査を行い診断します。(厚労省指定難病)
- 慢性腎臓病
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慢性腎臓病とは、尿の異常(多くは蛋白尿)や腎機能低下(eGFR 60ml/min/1.73m?未満)が3か月以上つづく状態を指します。国民病と呼ばれるほど数が多く、成人の8人に1人、80歳台の2人に1人が慢性腎臓病です。蛋白尿が多くeGFRが低い人ほど末期腎不全(透析か移植が必要になること)になりやすく、心筋梗塞や脳梗塞といった病気にもなりやすいと言われています。慢性腎臓病では低下した腎機能が回復することは基本的に期待できず、進行予防のためには糖尿病、高血圧、高尿酸血症など生活習慣病の治療や食事管理、適度な運動、禁煙といった生活習慣の是正が大切です。
- 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
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準備中
- 味覚障害
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味覚障害(味を感じない)はコロナウイルスを含めた感冒症状をおこすウイルス感染後によく起こります。ほとんどは自然に改善します。亜鉛・鉄・ビタミン不足でおこることもあります。味を感じない症状の他に、本来の味と異なる感じがする、何をたべても不味く感じる・何も食べていなくても口の中に苦味や塩味を感じるなどの味覚異常がおこることもあります。
- 耳鳴り
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耳鳴り(耳鳴(じめい))は周囲の音ではなく、耳の中で発生している雑音です。難聴を伴うことがよくあります。静かな場所や眠ろうとしている時に特に気になります。動脈硬化のため生じた頸動脈血流の乱れを耳鳴りとして感じることがあります。
- 未破裂脳動脈瘤
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脳ドック等で発見されるものが多く、通常は無症状です。部位、大きさ、経過観察中の形状変化の有無等にて治療方針を決定します。破裂動脈瘤(くも膜下出血の原因)と同様、開頭手術と血管内治療があります。画像による経過観察(保存的治療)が選択されることもありますので専門医のいる機関を受診することがやはり重要と思われます。
対応する診療科
- むくみ
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足の腫れ・むくみはよくある症状ですがその原因はさまざまです。全身性の原因として心不全や腎不全、低栄養などがあり息切れや動悸を伴う場合は早めに受診しましょう。局所的な原因としては静脈瘤・静脈血栓、リンパ浮腫などがあります。高齢者や座っている時間が多い方にはむくみがよく認められます。肥満や水分の取りすぎもむくみの原因になります。女性は月経前にむくみがでることもあります。病的ではないむくみの解消には歩くなどの運動、圧迫ストッキングの着用などが有用です。
- むせる
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たべものや水が本来の通り道である食道ではなく、肺につながる気道に入ってしまった時に、異物をだそうとして反射的に起こるのがむせです。脳梗塞などが両側大脳半球におこると仮性球麻痺となり誤嚥や嚥下障害がおこります。いつも喉に痰が絡んでいる、ご飯粒が鼻から出てくる、勢いよく水を飲むとむせるなどの症状が頻回におこる時は嚥下力の衰えを意味します。また筋萎縮性側索硬化症(ALS)など筋力低下を起こす疾患で舌の筋力低下・筋萎縮がおこると通過障害はないのに上手く飲み込むことができなくなります。
- 目の出血(結膜出血)
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眼球の白い部分の出血は結膜下の小血管が出血したもので、軽度の違和感はありますが痛みや痒みはありません。ドライアイや高血圧・睡眠不足など様々な原因で起こります。1、2週間で自然治癒することが多いですが長く続く場合や、何度もくりかえす場合は受診しましょう。
- 目の充血
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目が赤くなる原因は、外部からの刺激や炎症、目の酷使による疲労などが考えられます。充血がなかなかとれない場合はアレルギー、感染性結膜炎、ドライアイ、ぶどう膜炎といった疾患による炎症が充血の原因かもしれません。
- めまい(脳神経内科)
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めまい(めまい感)は天井や周囲がくるくる回る回転性めまいとふわふわする動揺性めまいに大別されます。脳血管障害に伴うめまいは回転性で悪心・嘔吐・ふらつきを伴うことが多いです。頭位変換性めまいは内耳性めまいともいわれ、耳石が三半規管内で動揺するために起こります。
- めまい(耳鼻科)
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耳鼻咽喉科であつかうめまいは、良性発作性頭位めまい症状(BPPV)、メニエール病、突発難聴、前庭神経炎などです。眼の動き(眼振)、歩き方、きこえの変化、などを診察しています。脳の疾患が疑われた場合、脳神経内科にご相談しています。治療としては、お薬の処方、リハビリテーション(寝返りをうつリハビリ、指先を目で追うリハビリ、など)のご紹介、生活のアドバイスなどを行っています。
- もの忘れ
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誰でも年齢が重なると「もの忘れ」をします。しばらく経ってから思い出すことのできる場合は年齢相応のもの忘れと考えられます。それに対して「昨日孫が来て一緒に遊んだ」など出来事自体を忘れてしまうもの忘れが頻回に起こる場合は認知機能の低下によるもの忘れの可能性があります。
- もやもや病
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脳卒中と似た病態を起こす稀な疾患です。一時的な言語障害や失語、手足の麻痺がしばしば認められます。拡張した「もやもや血管」が頭部のMRIや血管造影で認められます。脳血流を維持できるように血管のバイパス手術を行います。
や行の症状/疾患
- 薬物乱用頭痛
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頭痛薬を飲む回数がふえると脳が痛みに敏感になり結果的に頭痛が起こりやすくなります(痛覚変調性頭痛)。薬剤による頭痛であることに気が付かずにますます内服の回数が増えると薬の効果もさらに薄くなってしまいます。起床時から頭痛がある、頭痛が月に15日以上あり頭痛薬を毎月10回以上使用するという場合は薬物乱用頭痛の可能性がありますので脳神経内科に相談してください。
- やけど(熱傷)
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やけど(熱傷)の治療は形成外科で行います。やけどについては適切な湿潤療法を用いて痛みが少なく傷あとがきれいになるような治療を心がけています。
- 腰痛
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腰痛の原因は多岐にわたります。骨の問題だけではなく胃や胆嚢、膵臓の病気が原因で腰痛が起こります。尿路結石・腎結石・腎盂腎炎、前立腺がんなどでは腰痛に排尿障害や血尿を伴います。女性の子宮内膜症・子宮がんんでも腰痛が認められます。解離性(腹部)大動脈瘤では突然の激烈な腰痛・背部痛がおこり、速やかな受診が必要です。神経疾患のパーキンソン病では筋肉が固くなるため(筋固縮)初発症状が腰痛のことも少なくありません。また強いストレスが原因で腰痛を発症することもあります。慢性腰痛の一部には心因性要素が関与していることも知られています。
- 腰椎椎間板ヘルニア
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軟骨のクッションである椎間板の辺縁部(繊維輪)が断裂し,椎間板中心部の髄核が飛び出し神経を圧迫している状態です。 多くは片側下肢の特定のエリアのしびれ・痛み,ときに筋力低下が起こります。大きなヘルニアで脊柱管本幹での狭窄が顕著な場合には腰部脊柱管狭窄症と同様に両下肢に広範な疼痛・しびれ,ときに排尿障害が出ることもあります。腰椎MRI等で椎間板ヘルニアによる脊柱管内や椎間孔での神経の圧迫所見により診断します。 ・治療は鎮痛剤等の内服,ブロック加療,手術の順にリスクの低いものから段階を踏んで行います。一部のタイプのヘルニアは,酵素注入療法が有効なことがあります。また手術療法としては後方椎間板摘出術や後方椎体固定術などがあります。
- 腰部脊柱管狭窄症
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脊柱管狭窄症は加齢により変性肥厚した黄色靭帯や椎間板の膨隆により,脊柱管本幹や椎間孔が狭くなり神経が圧迫されて生じます。 脊柱管本幹での狭窄の場合,多くは両下肢の広範なしびれ・疼痛。椎間孔での狭窄の場合,片側下肢の特定のエリアのしびれ・疼痛。典型的には,長く歩くと下肢症状がどんどん悪化して歩けなくなり 腰椎前屈姿勢で休憩すると改善するという「間欠性跛行」という症状が知られています。腰椎MRI等で脊柱管本幹や椎間孔の狭窄所見により診断します。 鎮痛剤等の内服,(椎間孔狭窄の場合)ブロック加療,手術の順にリスクの低いものから段階を踏んで治療を行います。ブロック加療としては神経根ブロックや椎間板ブロック。手術療法としては椎弓形成術や後方椎体固定術などがあります。
対応する診療科
ら行の症状/疾患
- 卵巣腫瘍
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卵巣は子宮の左右に一つずつあり、通常では2~3cmぐらいの大きさです。ここに発生した腫瘍が卵巣腫瘍であり、大きいものでは30cmを超えることもあります。卵巣腫瘍には様々な種類がありますが、その発生起源から表層上皮性・間質性腫瘍、性索間質性腫瘍、胚細胞腫瘍などに大別され、それぞれに、良性腫瘍、境界悪性腫瘍、悪性腫瘍があります。卵巣腫瘍の症状には腹部膨満感、下腹部痛、頻尿などがありますが、小さいうちは無症状で経過することが多く、大きくなったり腹水がたまったりしてから症状が出現することが多いです。腫瘍が破裂したり、茎捻転といって腫瘍がお腹の中でねじれてしまうと突然の強い下腹部痛が出現することもあります。
対応する診療科
- 緑内障
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眼圧が上昇することなどにより、物を見るために重要な役割をする視神経が減少して、視野(見える広さ)が狭くなる病気です。緑内障にはいくつか種類があり、その中でも眼圧が正常範囲内でも緑内障が進行する正常眼圧緑内障は日本人にしばしばみられることが報告されています。一度進行した緑内障を回復させることは困難ですが、点眼薬などにより眼圧を下げることで緑内障の進行を遅らせることができます。
- リンパ浮腫
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リンパ浮腫の原因はさまざまですが、主に婦人科領域や泌尿器科領域の手術後の続発性リンパ浮腫に対して、細静脈リンパ管吻合術(LVA)を行っています。形成外科ではリンパ浮腫外来も不定期ですが行っており、専門看護師とともに診断および圧迫療法、リンパドレナージの指導などを行っています。
- レビー小体型認知症
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レビー小体型認知症はアルツハイマー型認知症の次に多いと言われる認知症です。アルツハイマー型認知症と同様の物忘れ(記銘力障害)と同時に動作緩慢・転びやすいなどパーキンソン病によく似た症状を示し、小さな動物や虫が見えるなどの幻視が特徴的です。自律神経障害のための低血圧や誤嚥性肺炎が臨床的な問題になります。パーキンソン病と異なり内服薬の効果が出にくく、発症から5年から10年で寝たきりの状態となってしまい、パーキンソン病に比べると進行が速いといわれています。