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泌尿器科の対応疾患

主な疾患

疾患名 疾患の簡易解説
前立腺癌 前立腺は男性にしかない臓器で精液の一部を産生し、膀胱の直下の骨盤の奥深いところに位置しています。この前立腺に発生する癌が前立腺癌です。前立腺癌の症状には排尿困難、血尿、腰痛等ありますが症状が出現してからでは手遅れになることが多いです。手遅れにならないためには前立腺癌検診(PSA検査)を受け早期発見、早期治療が大切です。前立腺癌の治療には手術療法、放射線療法、ホルモン療法と三本の柱があり治療しやすい癌と言えます。
前立腺肥大症 男性は40歳代に前立腺の一部にしこり(結節)が作られ、後にこの結節が大きくなり(腺腫)、前立腺の中心を走る尿道を圧迫し、排尿困難、頻尿等様々な症状を引き起こします。飲酒後全く尿が出なくなり下腹部が張って苦しくなり、夜間病院に駆け込むことは前立腺肥大症の患者様にはよくあるエピソードです。治療には薬物療法(内服薬を飲む)、手術療法(経尿道的手術)等があります。
腎癌 腎臓は背中の直下に左右1つずつある重さ約150gmのそら豆状の臓器で、主な働きは尿をつくり体内の老廃物を排泄することです。腎癌は尿生成を行なう腎実質にできる癌です。症状には肉眼的血尿、腰背部痛、腹部腫瘤がありますが、最近は健康診断(CT、超音波検査)で早期発見されることが多いです。腎癌に有効な薬も複数ありますが、早期発見し手術で腎臓全体もしくは癌を含めた腎臓の一部を摘出するのが根治するための唯一の治療法です。
尿路上皮癌(腎盂癌、尿管癌、膀胱癌) 腎実質で作られた尿は腎臓内の腎盂(尿の貯まる袋)に移動し、その後尿管を通り膀胱に貯まります。尿意を感じると尿道を介して尿は体外に排出されます。この一連の尿の排泄通路(腎盂、尿管、膀胱、尿道)を尿路上皮と呼び、これらに発生する癌を尿路上皮癌(腎盂癌、尿管癌、膀胱癌、尿道癌)と呼びます。尿路上皮癌の初発症状は何の前触れもなく突然肉眼的血尿(真っ赤な尿)が出ることです。この場合直ちに泌尿器科を受診して下さい。
尿路結石 尿路結石は発生部位により、腎結石、尿管結石、膀胱結石に分類されます。この中でも尿管結石は強い腹痛(腰痛)、血尿で発症します。夜間救急車で受診するような強い腹痛の原因の多くは尿管結石です。治療法は結石のサイズで異なり、小さい結石(5-10mm未満)は薬を飲んで自然排石を待ちます。また大きい結石(5-10mm以上)は尿道から細い内視鏡を挿入してレーザーで結石を破砕したり、体外結石破砕装置で体外から衝撃波で結石を破砕します。
過活動膀胱 過活動膀胱は症状によって診断される症候群(病気)です。すなわち、尿意切迫感(急に強い尿意を催す)が必須の症状で、頻尿(何回も排尿する)や夜間頻尿(就寝後何回も排尿に起きる)を伴い、場合によっては切迫性尿失禁(急に強い尿意を催しトイレまで我慢できずに尿を漏らす)を合併します。つまり、尿意切迫感があれば、男性でも女性でも過活動膀胱が疑われます。治療法としては骨盤底筋体操を含めた行動療法、薬物療法(薬の内服)があります。
神経因性膀胱 排尿に関与する脳、脊髄、末梢神経の障害によって、膀胱の畜尿機能、排尿機能に異常が生じた状態を神経因性膀胱と言います。畜尿(尿を貯める)機能の異常では尿漏れ、頻尿等を起こし、排尿(尿を排出する)機能の異常では排尿困難を起こします。神経因性膀胱を起こす病態としては脳の障害では脳出血、脳梗塞、脊髄の障害では脊髄損傷、末梢神経の障害としては糖尿病、骨盤内手術後等があります。
尿路感染症(腎盂腎炎、膀胱炎、尿道炎) 尿路感染症は腎臓、尿管、膀胱、尿道に細菌等が侵入して生じた感染症です。急性膀胱炎は若い女性に多く、症状は排尿時痛、頻尿、尿混濁が3主徴です。急性腎盂腎炎も若い女性に多く、症状は発熱、側腹部痛になります。どちらの病気も抗生剤で治療を行います。また尿道炎は若い男性に多く、症状は排尿時痛、尿道からの排膿になります。尿道炎は性行為を介して感染する場合が多く注意が必要です。
性器感染症(前立腺炎、精巣上体炎) 前立腺、精巣上体に細菌等が侵入して生じた感染症です。急性前立腺炎は、排尿時痛、排尿困難、頻尿、発熱等の症状で発症します。また急性精巣上体炎は陰嚢の腫大、疼痛、発熱等で発症します。どちらの病気も抗生剤で治療を行います。また男性のみに生じる病気で、性行為を介して感染する場合もあり注意が必要です。
男性性機能障害 男性性機能障害は①勃起障害(ED)②射精障害の2疾患が大半を占めています。勃起障害は勃起を発現できないか持続できないため満足な性交渉ができない状態を意味します。原因の半分は精神的な問題で残る半分が糖尿病、動脈硬化など生活習慣病です。射精障害は射精が全くできない、射精までに時間がかる(遅漏)など多様な疾患群を含んでいます。勃起障害、射精障害ともに子供ができない(男性不妊症)原因となるため的確な診断とエビデンスに裏付けられた効果的な治療法で対処するこが大切です。

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