重要なお知らせ
小児科診療の停止について

形成外科の診療内容

特色

当院では多くの診療科と連携をして診療を行っています。脊髄損傷の患者さんに関しては、リハビリテーション科や皮膚排泄認定看護師はじめ外来・病棟のスタッフとの連携が緊密で再発しにくい褥瘡治療を目指しています。また、糖尿病性潰瘍の患者さんは、当院の糖尿病センターから紹介されることも多く、血行不良を伴う場合には循環器内科への連携も密にとるようにしています。その他、皮膚科・外科・耳鼻科からも再建手術の依頼を受け患者さんの早期回復に全力をあげています。熱傷などのまた熱傷などの外傷に対しては早くから積極的な湿潤療法を取り入れており、傷にくっつかない創傷被覆材を使用する痛みの少ない治療法を勧めています。


認定・研究等

  • 日本形成外科学会認定施設 乳房再建用エキスパンダー・インプラント実施施設(一次一期再建/一次二期再建・二次再建) 

リンパ浮腫に対するリンパ管静脈吻合術について

リンパ浮腫とは

リンパとは、リンパ管を流れる体液で、体にたまった老廃物を回収し、運搬したり、体に細菌に抵抗したりするための大切な気管です。リンパ管が何らかの原因によりふさがり、リンパの流れが悪くなると、腕や脚等にむくみ(浮腫)ができます。これがリンパ浮腫と呼ばれるものです。

リンパ浮腫とは1


リンパ管静脈吻合(ふんごう)手術

リンパ管と静脈をつなぎ合わせて、リンパが静脈に流れるようにすることで、リンパ浮腫の軽減を促す手術です。マイクロサージャリー(顕微鏡をのぞきながら特殊な器具を使って行う手術で、微細な部位を治療できます。形成外科領域では、切断した指の再接着や血管の吻合などに用いられる)を応用することで、細かい血管の吻合が可能になりました。

1回の手術に2時間程度要しますが、局所麻酔で行い、切開の傷が小さく、患者さんへの負担が極めて少ないことがメリットとして挙げられます。


主な疾患

疾患名 疾患の簡易解説
母斑、血管腫、良性腫瘍 状況に応じて良性悪性の判断を皮膚科に相談しながら体表の腫瘍の切除を行っています。腫瘍の種類によっては手術、レーザー治療を組み合わせるなど傷跡が目立ちにくくなる工夫を行って治療を行っています。
悪性腫瘍およびそれに関連する再建 耳鼻科領域の悪性腫瘍切除後にマイクロサージャリー技術を応用した再建術を行っています。乳房の悪性腫瘍の切除後にインプラントまたは自己組織による乳房再建を行っています。
眼瞼下垂 加齢とともに瞼がさがってくる状態で、40歳以上の日本人は多かれ少なかれ全員下がるとも言われています。見えにくさや視野の改善、眠たそうな見た目の整容面の改善のために手術を行っています。また副次的に肩こりや頭痛の原因となっていることもあり、手術を行うことでそれらの症状が改善することもあります。
褥瘡 主に下半身麻痺の車いすの方のとこずれについて診療を行っています。手術加療も行いますが、長時間車いす生活の方の褥瘡は環境改善やプッシュアップ動作などの生活生活改善を行うことが重要で、皮膚排泄ケア認定看護師とともに再発のしにくい治療を目指しています。
糖尿病性壊疽、難治性潰瘍 糖尿病性壊疽は糖尿病による下肢の血流障害を併発していることも多いため、循環器内科と協力しながら血流評価と血行再建を行った上での手術治療や外用療法を行っています。静脈うっ滞性潰瘍などの難治性潰瘍は圧迫療法や陰圧閉鎖療法などを行いながら治療しています。
 リンパ浮腫  リンパ浮腫の原因はさまざまですが、主に婦人科領域や泌尿器科領域の手術後の続発性リンパ浮腫に対して、細静脈リンパ管吻合術(LVA)を行っています。リンパ浮腫外来も不定期ですが行っており、専門看護師とともに診断および圧迫療法、リンパドレナージの指導などを行っています。
 一般外傷  表在性の外傷の治療については主に当科が行っています。やけどについては適切な湿潤療法を用いて痛みが少なく傷あとがきれいになるような治療を心がけています。
 瘢痕拘縮(傷跡のひきつれ)、ケロイド  外傷や手術後の傷跡のケアについて、薬物療法やテーピングなどによる症状の緩和や改善を指導し、必要に応じて手術療法も行っています。また再発しやすいケロイドに対しても薬物療法のみではなく、放射線科の協力のもとに放射線治療も併用し再発防止を目指して手術も行っています。
 顔面骨骨折  手足の骨折は整形外科となりますが、顔面の骨折治療は当科が行っています。車の安全性能が上がり、バイクのヘルメット装着率が上がったため、全国的に以前よりは骨折発生頻度は減っているようですが、最近はお年寄りの自転車転倒やスポーツ時の外傷などにより起こることも多く、症状に応じてできるだけ目立たない切開より骨折整復を行い、同時に傷跡の目立ちにくい縫合や術後のケアを行っています。
美容外科 当院では手術を主体とする美容外科は行っておりませんが、レーザーや軟膏(トレチノイン)を用いたしみ治療を行っています。美容に関しては完全予約制となっておりますので、事前に電話でご相談ください。

形成外科の関連ページ

病院へのアクセス