重要なお知らせ
小児科診療の停止について

産婦人科の診療内容

特色

産科領域においては、母子安全を第一に考え、徹底した周産期管理を行っています。母子同室を原則とし、助産師による妊娠管理指導および完全母乳栄養を推進しています。
婦人科領域においては、子宮がん、卵巣がんなど女性特有の悪性疾患に対する手術および化学療法、放射線療法を中心としたハイレベルな治療体制を整えています。子宮筋腫、卵巣嚢腫など良性疾患に対しては腹腔鏡手術を施行しております。
外来診療での特殊外来検査も充実させ、子宮頸部のコルポスコピー検査、子宮内の子宮鏡検査、不妊症スクリーニング検査も行っています。


医療連携

当科にとって最も連携が密接なのは、小児科であり、分娩時のみならず出産後のサポートも充実しています。また、がんの診断・治療に際しては、放射線科・外科・泌尿器科などとの連携を図り、安全かつ円滑な体制を整えています。


認定・研究等

<認定内容>

  • 日本産婦人科学会認定施設

<研究内容>

  • 合併症妊娠
  • 婦人科悪性腫瘍

主な疾患

疾患名  疾患の簡易解説
 切迫早産  切迫早産とは早産(22週0日~36週6日までの出産)となる危険性が高いと考えられる状態のことをいいます。子宮収縮が規則的かつ頻繁におこり、子宮の出口(子宮口)が開き、胎児が出てきそうな状態のことです。切迫早産の治療では、子宮口が開かないようにするために、子宮収縮を抑える目的で子宮収縮抑制薬を使用することがあります。切迫早産の原因の一つでもある細菌による感染が疑われれば抗菌薬を使用することもあります。子宮収縮の程度が軽く、子宮口があまり開いていない場合は外来通院による治療でもいいのですが、子宮収縮が強く認められ、子宮口の開大が進んでいる状態では、入院して子宮収縮抑制薬の点滴治療を考慮します。
 妊娠糖尿病  妊娠糖尿病とは、妊娠中にはじめて発見された糖代謝異常です。なお、妊娠前から既に糖尿病と診断されている場合等は含まれませんが、より重度の状態ですので、血糖をより厳密に管理する必要があります。妊娠糖尿病は妊娠高血圧症候群、羊水量の異常、肩甲難産、網膜症・腎症を合併する場合があります。胎児も流産、形態異常、巨大児、心臓の肥大、低血糖、多血症、電解質異常、黄疸、胎児死亡などを発症する場合があります。妊婦さんの7~9%は妊娠糖尿病と診断されるため、きちんと検査を受けましょう。特に肥満、糖尿病の家族歴のある人、高年妊娠、巨大児出産既往のある人などはハイリスクですので必ず検査をうけてください。
 子宮筋腫  子宮筋腫は珍しくない腫瘍です。小さなものも含めると、30歳以上の女性の20~30%にみられます。筋腫は卵巣から分泌される女性ホルモンによって大きくなります。閉経すると、逆に小さくなります。複数個できることが多く、数や大きさはさまざまです。大きさやできる場所によって症状が違ってきます。できる場所によって、子宮の内側(粘膜下筋腫)、子宮の筋肉の中(筋層内筋腫)、子宮の外側(漿膜下筋腫)に分けられます。おもな症状は、月経量が多くなることと月経痛です。その他に月経以外の出血、腰痛、頻尿などがあります。また、不妊、習慣性流産等の原因になる場合もあります。
 子宮内膜症  子宮内膜またはそれに似た組織が何らかの原因で、本来あるべき子宮の内側以外の場所で発生し発育する疾患です。20~30代の女性で発症することが多く、そのピークは30~34歳にあるといわれています。子宮内膜症は女性ホルモンの影響で月経周期に合わせて増殖し、月経時の血液が排出されずにプールされたり、周囲の組織と癒着をおこしてさまざまな痛みをもたらしたりします。また、不妊症の原因にもなります。子宮内膜症ができやすい場所は、卵巣、ダグラス窩(子宮と直腸の間のくぼみ)、仙骨子宮靭帯(子宮を後ろから支える靭帯)、卵管や膀胱子宮窩(子宮と膀胱の間のくぼみ)などです。稀ではありますが肺や腸にもできることがあります。痛みの症状ですが、月経痛はもちろんのこと、月経時以外にも腰痛や下腹痛、排便痛、性交痛などがみられます。妊娠の希望のある内膜症患者さんの約30%に不妊があると考えられています。
 卵巣腫瘍  卵巣は子宮の左右に一つずつあり、通常では2~3cmぐらいの大きさです。ここに発生した腫瘍が卵巣腫瘍であり、大きいものでは30cmを超えることもあります。卵巣腫瘍には様々な種類がありますが、その発生起源から表層上皮性・間質性腫瘍、性索間質性腫瘍、胚細胞腫瘍などに大別され、それぞれに、良性腫瘍、境界悪性腫瘍、悪性腫瘍があります。卵巣腫瘍の症状には腹部膨満感、下腹部痛、頻尿などがありますが、小さいうちは無症状で経過することが多く、大きくなったり腹水がたまったりしてから症状が出現することが多いです。腫瘍が破裂したり、茎捻転といって腫瘍がお腹の中でねじれてしまうと突然の強い下腹部痛が出現することもあります。
 子宮頸癌  子宮の頸部に発生する癌です。以前は発症のピークが40~50歳代でしたが、最近は20~30歳代の若い女性に増えてきており、30歳代後半がピークとなっています。子宮頸癌のほとんどは、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの感染が原因であることがわかっています。このウイルスは性的接触により子宮頸部に感染します。HPVは男性にも女性にも感染するありふれたウイルスであり、性交経験のある女性の過半数は、一生に一度は感染機会があるといわれています。しかしHPVに感染しても、90%の人においては免疫の力でウイルスが自然に排除されますが、10%の人ではHPV感染が長期間持続します。このうち自然治癒しない一部の人は異形成とよばれる前癌病変を経て、数年以上をかけて子宮頸癌に進行します。通常、早期にはほとんど自覚症状がありませんが進行するに従って異常なおりもの、不正出血、性行時の出血、下腹部の痛みなどが現れてきます。一次予防としてのHPVワクチン接種と、早期治療に結び付く二次予防としての子宮頸癌検診が重要です。
 子宮体癌  子宮の体部の内膜腺上皮から発生する癌です。最近我が国の成人女性に増えてきている癌のひとつです。発生には、多くは卵胞ホルモン(エストロゲン)という女性ホルモンが深く関わっています。卵胞ホルモンには子宮内膜の発育を促す作用がありますので、卵胞ホルモンの値が高い方では子宮内膜増殖症という前段階を経て子宮体癌が発生することが知られています。出産したことがない、肥満、月経不順(無排卵性月経周期)がある、卵胞ホルモン製剤だけのホルモン療法を受けている方などがこれにあたります。一番多い自覚症状は不正出血です。閉経後あるいは更年期での不正出血がある時には特に注意が必要です。
 不妊症  不妊症とは、妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにもかかわらず、一定期間妊娠しないものをいいます。不妊症のカップルは10組に1組といわれていますが、近年、妊娠を考える年齢が上昇していることもあり、この割合はもっと高いとも言われています。男女とも、加齢により妊孕性(妊娠する力)が低下することが分かっています。女性は30歳を過ぎると自然に妊娠する確率は減り、35歳を過ぎると著名な低下を来します。加齢により子宮内膜症などの合併が増えること、卵子の質の低下が起こることが妊孕性低下の原因と考えられています。男性は、女性に比べるとゆっくりですが、35歳ごろから徐々に精子の質の低下が起こります。
 更年期  日本人の平均閉経年齢は約50歳ですが、閉経前の5年間と閉経後の5年間とを併せた10年間を「更年期」といいます。更年期に現れるさまざまな症状の中で他の病気に伴わないものを「更年期症状」といい、その中でも症状が重く日常生活に支障を来す状態を「更年期障害」と言います。更年期障害の主な原因は女性ホルモン(エストロゲン)が大きくゆらぎながら低下していくことですが、その上に加齢などの身体的因子、成育歴や性格などの心理的因子、職場や家庭における人間関係などの社会的因子が複合的に関与することで発症すると考えられています。更年期障害の症状は大きく3種類に分けられます。①血管の拡張と放熱に関係する症状:ほてり、のぼせ、ホットフラッシュ、発汗など。②その他のさまざまな身体症状:めまい、動悸、胸が締め付けられるような感じ、頭痛、肩こり、腰や背中の痛み、関節の痛み、冷え、しびれ、疲れやすさなど。③精神症状:気分の落ち込み、意欲の低下、イライラ、情緒不安定、不眠など。更年期障害の特徴の一つは症状が多彩なことですが、これらが他の病気による症状ではないことを確認する必要があります。
骨盤臓器脱 骨盤臓器脱とは、骨盤内臓器が通常の位置よりも下垂する状態です。下垂する臓器によって呼び方が異なり、子宮脱、膀胱瘤、直腸瘤などに分類されます。骨盤底の支持機構の破綻が原因となります。出産経験者の約40%が何らかの骨盤臓器脱の症状を呈します。そのリスク因子となるのが経膣分娩や肥満です。症状として下腹部の違和感、尿失禁、便秘などを伴う場合があります。

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